感情を強制する表現「~を余儀なくされる」「~ないではすまない」「~を禁じ得ない」「~ないではいられない」「~ざるをえない」「~見るに忍びない」を一括して比較します。
「いのち」阿部昭 から
日語総合教程第六冊、第六課「いのち」阿部昭から。
猫が草の中にうずくまって、生きたままのすずめを骨ごとばりばりとかみ砕いている音を聞くと、そぞろに戦慄を禁じ得ないが、いっそさばさばした気もしないでもない。
P155
「…を禁じ得ない」は、自分ではどうにもならない感情によって、自分がそう感じてしまうということですね。感情の発露を、いわば強制されるという捉え方もできます。
「~を余儀なくされる」「~ないではすまない」「~を禁じ得ない」
「余儀なくされる」は、外的状況による強制、「~ないではすまない」は道義的、社会的制約による強制、「~を禁じ得ない」は、自分のコントロールできない感情による”強制”といえるでしょう。
- 「~余儀なくされる」:外的状況による強制
急な仕事が入って、旅行中止を余儀なくされた。
彼は入院を余儀なくされていた時、あの小説を書いたのだ。 - 「~ないではすまない」:道義的・社会的強制
借りたものを破損したので、買って返さないではすまない。
政治家が学歴を詐称していたら、辞任しないではすまない。 - 「~を禁じ得ない」:抑えられない感情による”強制”
政治家の金銭スキャンダルは納税者として怒りを禁じえない。
数年ぶりに会った彼女の変身ぶりには、驚きを禁じ得なかった。

「~ないではいられない」「~ざるをえない」「~見るに忍びない」
この三つは自律的な動きではありませんが、自然にそうしなければならない状況に追い込まれることを表しています。
- 「~ざるを得ない」:他の選択肢はだめ(消去法)
好景気が悪くては、新規開発もいったん中断せざるを得ないだろう。 - 「~ないではいられない」:無意識(自然な感情)
生命の神秘に、心打たれないではいられなかった。 - 「~見るに忍びない」:無意識に避ける(自然な感情)
その痛々しい青年の姿は見るに忍びなかった。

〔参考〕まとめ(AI作画)

以上、日語総合教程第六冊 上海外語教育出版社 などを参考にしました。





コメント