「あるいは」「または」「もしくは」の違いについて

「または」「あるいは」「もしくは」

 「あるいは」「または」「もしくは」の違いについて考えましょう。

「あるいは」「または」「もしくは」

「あるいは」は「Aか、もしかしたらB」、「または」「もしくは」は「AまたはB」。
「または」「もしくは」は正式文書などでは「Aまたは(BもしくはC)」のように、大きな要素間の接続を「または」、小さな要素間の接続を「もしくは」で表す。「あるいは」には他にない副詞としての用法がある他、要素が3つ以上の場合も使える。

「あるいは」はA、B以外もありうる

 「または」「もしくは」は、AとB 二つの対象を対等に並べますが、「あるいは」は、A、もしかしたらB、(そしてもしかしたらC)のように「A」が主たる選択対象候補になる場合が多いです。

「または」「もしくは」と「あるいは」

「または」「もしくは」と「あるいは」

「あるいは」「または」「もしくは」の用法・用例比較

A、B どちらでも

  • ひらがな あるいは カタカナで書いてください。
  • ひらがな または カタカナで書いてください。
  • ひらがな もしくは カタカナで書いてください。

 A、Bどちらでもよいという意味を表す用法の場合は三つとも使えます。

A、Bどちら?(疑問文)

  • パンにしますか、あるいは ごはんにしますか。
  • パンにしますか、または ごはんにしますか。

 どちらかを選ぶ疑問の形にする時は「もしくは」は使いません。

A、B両方

  • 母に聞いても、あるいは 父に聞いてもわからない。

 「あるいは」には両方(AもBも)同じという意味を表す用法がありますが、この使い方は「または」「もしくは」にはありません。

まとめ①

 以下に図示します。

「あるいは」「または」「もしくは」①

「あるいは」「または」「もしくは」①

その他

「あるいは」の副詞としての用法

 「あるいは」には副詞としての用法があります。

  • ①あるいは、そうかもしれませんね。
  • ②あるいは山に、あるいは海に…

正式文書(特に法律文書)などでの「または」と「もしくは」

  • 死刑または無期もしくは五年以上の懲役
  • ( )

 「死刑」 または 「(無期 もしくは 五年以上)の懲役」の意味となります。

まとめ②

 全体のまとめを以下に図示します。

「あるいは」「または」「もしくは」②

「あるいは」「または」「もしくは」②

以上です。

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