「しかし」と「けれども」の違い(逆接の接続詞について)

「しかし」「けれども」

「しかし」と「けれども」の違いや、その他「しかしながら」「だが」「でも」「だけど」などの逆接の接続詞についてまとめましょう。

「しかし」と「けれども」の違い

前の話の内容を否定したり、反対のことを述べることを表すのは同じですが、「しかし」は「けれども」に比べ、①改まった言い方、②強い言い方になります。またニュアンス、表現法の差として、次の三つがあります。

1.「しかし」の方が後に続く言葉に重きが置かれる

    • あの店は おいしい しかし 高い。だからやめておこう。
    • あの店は おいしい けれども 高い。どうしましょう?

2.「しかし…」は後の言葉を濁すことがある

    • そうですか。しかしなあ…、どうだろうね。
    • そうですか。けれども、やはりやめた方がいいんじゃない?

3.「しかし」「けれども」ともに別用法がある

    • 「しかし」(ふと思いついて発する言葉の頭に使う)「しかし、どうしてわかったんだろう?」
    • 「けれども」(言葉を控えめにしたいとき終助詞的に添える)「ちょっと、お願いがあるんですけれども…」

「だが」「しかしながら」「しかし」「けれども」「だけど」「でも」

「しかし」「けれども」もそうですが、その他「だが」「しかしながら」「だけど」「でも」も含めて、一連の逆接の接続詞は意味の違いはほとんどありません。(「ところが」「それなのに」は少し違いますので、別記事で解説しています)

これら逆接の接続詞の主な違いは、「使う場面(改まった場面で使うか日常的なカジュアルな場面で使うか)」の違い、「反対の意味の強さ」の違いによるものです。

以下にまとめます.

まとめ

「でも」「だけど」「けれど」「しかし」「しかしながら」「だが」

「でも」「だけど」「けれども」「しかし」「しかしながら」「だが」

  • 両親は反対している。でも、私は芸能界に入りたい。
  • 芸能界に入りたい。だけど、言い出せない。
  • 東京へ行きたい。けれどもお金がない。
  • 一人で東京へ出てきた。しかし、頼れる人もいない。
  • 状況は厳しかった。しかしながら、私は努力を続けた。
  • 多くの人は失敗した。だが、私は最終的に成功をおさめた。

以上です。

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