みんなの日本語（初級２）第47課教案Tips

みんなの日本語（初級２）第47課の重要ポイントについて解説します。第47課では①伝聞の「そうだ」、②状況からの判断を表す「ようだ」について学びます。

「そうだ」（伝聞）

　伝聞の「そうだ」は、他の人から聞いたり、本などを読んだりして知ったことがらを表す表現です。

　第43課で様態の「そうだ」を学習しました。意味、接続の比較をして学習者が混乱しないようにしましょう。

　様態の「そうだ」は、動詞ます形、形容詞について。対象の外観の印象から推察したことを述べる言い方になります。

「状況からの判断」を表す言い方には「ようだ」以外に「みたいだ」「らしい」があります。あわせて導入してもいいでしょう。

「～ようだ」は話者が状況から判断して推定したことを表す表現です。「～みたいだ」は「～ようだ」の少しくだけた言い方で明治時代以降に「～見た様だ」からできたものと言われています。

此野だは、どういふ了見だか、赤シャツのうちへ朝夕出入りして、どこへでも随行して行く、丸で同輩じゃない。主従見た様だ。『坊つちゃん』夏目漱石

「～らしい」は「伝聞」を表す場合と「状況からの判断」を表す場合があります。「伝聞」の意味に引っ張られるのか「状況からの判断」として使われた場合も「ようだ」「みたいだ」より、判断の弱さがあるような気がします。

「～ようだ」「～みたいだ」は対象を他のものに例える比喩にもよく使われます。

比喩を強調するために、「まるで」「あたかも」「さながら」などの副詞を添加する場合もあります。「まるで」「あたかも」「さながら」の違いについては → こちらご参照ください

「比喩」「状況からの判断」のどちらの意味にもとれるケースもあります。

「状況からの判断」の場合は「どうやら」「どうも」、「比喩」の場合は「まるで」「あたかも」などを使うとはっきりさせることができます。

以下にまとめます。

「～ようだ」「～みたいだ」「～らしい」比較

以上、初級を教える人のための日本語文法ハンドブック（スリーエーネットワーク社刊）、日本語の難問宮腰賢著宝島社親書などを参考にまとめました。

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