「心配り」「心遣い」「気配り」「気遣い」の違いについて考えましょう。
「心配り」「心遣い」「気配り」「気遣い」用法上の差
用法に差がありますので以下にまとめます。
- 〇 暖かい心配り、暖かい心遣い
- ✕ 暖かい気配り、暖かい気遣
- ✕ 失敗しないよう心配りする、失敗しないよう心遣いする
- 〇 失敗しないよう気配りする、失敗しないよう気遣いする
【原則】「心配り」「心遣い」はやさしさ、「気配り」「気遣い」は技能
「心」は「気」より個別的
上記の「心」=やさしさ、「気」=技能という原則から派生して、「心配り」「心遣い」は「知り合いへの配慮」「心の奥に届く配慮」である傾向が強いです。
- あなたの心遣い/気遣いが私の支えでした。
- 駅員は、通常業務のほかに、困っている人、助けを求めている人がいないか周囲に気配りすることが大事だ。
「~配り」は「~遣い」より多方面的
「~遣い」は単発の配慮のイメージがあるのに対し、「~配り」では単発以外に「あれもこれも」「そんなところまで」という広範囲な配慮を示すイメージがあります。
- 同時にいろんなことに(〇心配り/〇気配り/△心遣い/△気遣い)できる人がホテルの接客に向いている。
- そんなところにまで(〇心配り/〇気配り/△心遣い/△気遣い)いただいて、感謝の念に堪えません。
「気遣い」は「心配・懸念」の意味もあり
「気遣い」だけの用法として「心配・懸念」の意味で使います。
- 情報が洩れる気遣いはない。
- 思わぬ失敗の気遣いを払しょくした。
マナーの三配り
マナー教室の先生の言葉ですが、「気配り」、「心配り」、に加えて、単に注意を払うこととして「目配り」を加えて、次のように言う人もいます。
お友だちの様子が、いつもと違うと気づくのが「目配り」。 何かあったのかと話を聞いて共感するのが「気配り」。 相手の立場になって苦しみや喜びを分かち合えるようになるのが「心配り」です。 「目配り・気配り・心配り」の三配りが状況に応じてできるようになることが大切です。
以上です。
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