「おさめる」
日本語には、同じ「おさめる」という読み方でも、意味によって違う漢字を使う言葉があります。代表的なのが、次の4つです。
収める・納める・治める・修める
「成功をおさめる」「税金をおさめる」「国をおさめる」「学問をおさめる」――。 どれも「おさめる」ですが、使う漢字は違います。今回は、この4つの「おさめる」の違いを、例文とともに見ていきましょう。
どの「おさめる」? まずは問題です
次の文の( )に、適した漢字を入れてください。 ただし、次の4つの漢字を、それぞれ1回ずつ使ってください。
収・納・治・修
- 王が国を( )める。
- 毎年、決められた税金を( )める。
- 長年の研究が、大きな成功を( )めた。
- 大学で学問を( )める。
答えは記事の最後にあります。
4つの「おさめる」の違い
同じ「おさめる」でも、意味によって使う漢字が変わります。 一つずつ見ていきましょう。
① 収める:中に入れる・よい結果を得る
「収める」は、物をある場所の中に入れたり、 成果や利益などを自分のものにしたりするときに使います。
- 本を本棚に収める。
- 大きな成功を収める。
- よい成績を収める。
「収納」「収入」「収穫」の「収」です。 「自分のところに取り込む」というイメージを持つと覚えやすいでしょう。

② 納める:お金や品物を渡す・決められた場所に入れる
「納める」は、お金や品物などを、決められた相手や場所に渡すときに使います。 特に、税金や会費などを支払う場合によく使われます。
- 税金を納める。
- 会費を納める。
- 注文された品物を納める。
「納税」「納品」の「納」です。 「決められたところへきちんと渡す」と考えると分かりやすいでしょう。

③ 治める:国や地域を支配・統治する
「治める」は、国や地域などを統治し、秩序を保つときに使います。
- 王が国を治める。
- 長くこの地方を治めた。
- 天下を治める。
「政治」「統治」の「治」です。 「世の中を安定した状態にする」という意味があります。

④ 修める:学問や技術を身につける
「修める」は、学問や技術などを学び、自分のものにするときに使います。
- 大学で学問を修める。
- 医学を修める。
- 茶道を修める。
「修学」「修業」の「修」です。 長い時間をかけて学び、身につけるというイメージです。

「収める」と「納める」はどう違う?
4つの中で特に間違いやすいのが、「収める」と「納める」です。
簡単に言えば、
- 収める:自分の側に取り入れる
- 納める:決められた相手や場所へ渡す
と考えると分かりやすいでしょう。例えば、
- 利益を収める → 利益を自分のものにする
- 税金を納める → 税金を国などに渡す
「収」は入ってくる方向、 「納」は決められたところへ渡す方向、 と覚えてもよいでしょう。
4つの「おさめる」まとめ
| 漢字 | 意味のポイント | 例 |
|---|---|---|
| 収める | 中に入れる・成果を得る | 成功を収める |
| 納める | 決められた所へ渡す | 税金を納める |
| 治める | 国などを統治する | 国を治める |
| 修める | 学問・技術を身につける | 学問を修める |
冒頭問題の答え
- 王が国を治める。
- 毎年、決められた税金を納める。
- 長年の研究が、大きな成功を収めた。
- 大学で学問を修める。
4つの「おさめる」は、漢字だけを見ると覚えにくいですが、 「成功を収める」「税金を納める」「国を治める」「学問を修める」のように、 よく使う組み合わせで覚えると比較的簡単です。収=成果、納=支払い、治=政治、修=学問
この4つをまず覚えておけば、使い分けに迷うことはなくなるでしょう。
以上です。




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