「~ていらっしゃる」と「~ておいでになる」の違い|敬意の強さは同じ?使われ方が違う?〔N3文法〕

「ていらっしゃる」「ておいでになる」

「~ていらっしゃる」と「~ておいでになる」

「先生は今、本を読んでいらっしゃいます。」
「先生は今、本を読んでおいでになります。」

どちらも「先生は今、本を読んでいます」の正しい尊敬表現です。でも、使った感じは少し同じではありません。この記事では、「~ていらっしゃる」と「~ておいでになる」について考えます。

「~ていらっしゃる」も「~ておいでになる」も、どちらも「~ている」の尊敬表現です。敬意の強さに大きな差があるわけではありません。

違いは主に「使われ方」です。現代では「~ていらっしゃる」の方が一般的で、「~ておいでになる」はややかたい・上品・少し古風に聞こえることがあります。

~ていらっしゃる: 社長は今、会議室でお客様と話していらっしゃいます
~ておいでになる: 社長は今、会議室でお客様と話しておいでになります

「ていらっしゃる」「ておいでになる」簡単イラスト

ざっくり比較

項目~ていらっしゃる~ておいでになる
意味「~ている」の尊敬表現「~ている」の尊敬表現
敬意高い高い
違い現代で最もよく使う、自然で一般的使用頻度は低め。ややかたい・上品・少し古風に感じることがある
おすすめ度まずはこちらを覚えればOK意味がわかれば十分。使えたら理解が深い

1. そもそも、どちらも何の尊敬語?

まず確認しておきたいのは、「いらっしゃる」と「おいでになる」は、どちらも「行く・来る・いる」の尊敬語だということです。

たとえば、

  • 先生は研究室にいる。→ 先生は研究室にいらっしゃる/おいでになる
  • 先生が学校に来る。→ 先生が学校にいらっしゃる/おいでになる
  • 先生が会場に行く。→ 先生が会場にいらっしゃる/おいでになる

そして、補助動詞の形になると、

  • 先生は本を読んでいる
  • 先生は本を読んでいらっしゃる
  • 先生は本を読んでおいでになる

となります。

補助動詞としては、「~ていらっしゃる」と「~ておいでになる」は、どちらも「~ている」の尊敬語です。

2. 敬意の強さに差はある?

ここがいちばん気になるところですね。

結論から言うと、「~ていらっしゃる」より「~ておいでになる」の方が敬意が高い、とまでは言えません。どちらも十分に丁寧な尊敬表現で、敬意の大きな差で区別するより、使われ方や語感の違いで考える方が自然です。

ポイント:「どちらが上か」ではなく、「どちらが今よく使われるか」で考えるとわかりやすいです。

3. いちばん大きい違いは「使用頻度」

「~ていらっしゃる」は、現代の日本語でとてもよく使われます。学校、会社、接客、会話、スピーチなど、いろいろな場面で自然です。一方、「~ておいでになる」も間違いではありませんが、「~ていらっしゃる」より使われることは少ないです。

そのため、人によっては、

  • ややかたい
  • やや上品
  • 少し古風
  • 少しあらたまった感じ

のように感じることがあるのではないでしょうか。

印象
先生は何を研究していらっしゃいますか自然で一般的
先生は何を研究しておいでになりますか意味は同じ。ややかたい・改まった感じ→よりていねい?

4. 単独の「おいでになる」と、補助動詞の「~ておいでになる」は少し分けて考える

ここも大事です。

「おいでになる」そのものは、今でも「来る・行く・いる」の尊敬語として比較的目にします。

たとえば、

  • 先生はもう研究室においでになります
  • 校長先生がこちらへおいでになります

これはそれほど不自然ではありません。でも、補助動詞の形である「~ておいでになる」になると、「~ていらっしゃる」より珍しく感じやすいです。

「おいでになる」が全部古い、というわけではありません。特に補助動詞として「~ておいでになる」の形で使うと、やや特殊な響きが出やすいのです。

5. どう使い分ければいい?

次のように考えれば十分です。

使い方おすすめ
まず基本を身につけたい~ていらっしゃる を覚える
文章や会話で別の言い方も理解したい~ておいでになる も知っておく
自分で自然に使いたいまずは ~ていらっしゃる を使えば安全

「~ていらっしゃる」をしっかり使えれば十分です。「~ておいでになる」は、読んだときに意味がわかること、必要なら使えることを目標にするとよいでしょう。

6. 例文で確認

「~ていらっしゃる」の例

  • 部長は今、お客様と話していらっしゃいます
  • 先生は日本文学を研究していらっしゃいます
  • おばあさまは今、庭で花を見ていらっしゃいます

「~ておいでになる」の例

  • 部長は今、お客様と話しておいでになります
  • 先生は日本文学を研究しておいでになります
  • おばあさまは今、庭で花を見ておいでになります

どの文も意味はほぼ同じですが、後者の方がややかたく感じられるようです。

まとめ

まとめポイント内容
共通点どちらも「~ている」の尊敬表現
敬意大きな差はない
違い「~ていらっしゃる」は一般的、「~ておいでになる」はややかたい・上品・少し古風に感じることがある
学習のコツまずは「~ていらっしゃる」をしっかり覚える

ここが大事:
「~ていらっしゃる」と「~ておいでになる」は、どちらも正しい尊敬表現です。
違いは主に敬意の強さではなく、現代での使われ方や語感にあります。
迷ったら、まずは「~ていらっしゃる」を使いましょう。

「ていらっしゃる」「ておいでになる」まとめ

以上です。

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