「次々に・続々と・相次いで」の違い|連続・多数・連発を使い分ける

「次々に」「続々と」「相次いで」キャッチ

「次々に」「続々と」「相次いで」

「次々に」「続々と」「相次いで」は、どれも「一つだけでなく、そのあとも続く」ことを表す言葉です。たとえば、次の三つはどれも自然です。

・学生が次々に教室に入ってきた。
・学生が続々と教室に入ってきた。
・欠席の連絡が相次いで届いた。

しかし、この三つが注目しているところは少し違います。
結論から言うと、

「次々に」=順番にどんどん
「続々と」=大勢・大量がどんどん
「相次いで」=同じような出来事が立て続けに

キーワードで示すと、
次々に=連続
続々と=多数
相次いで=連発 
ということになるでしょう。

「次々」「続々」「相次いで」簡単比較イラスト

まずはマクロに違いを把握

最初に、三つの違いを大まかに見ておきましょう。

表現中心イメージ注目する点例
次々に連続一つのあとにまた一つ質問が次々に出る
続々と多数たくさんの人・物が続く観客が続々と集まる
相次いで連発同種の出来事が続く事故が相次いで起きる

つまり、三つとも「続く」のですが、
「次々に」は順番、
「続々と」は数の多さ、
「相次いで」は出来事の連続
に目が向いています。

「次々に」は、一つのあとにまた一つ

「次々に」は、人・物・行動・出来事などが一つのあとに、また一つと続くことを表します。
次々に= 一つのあとにまた一つ/順番にどんどん

・学生が次々に教室に入ってきた。
・質問が次々に出た。
・新しい商品が次々に発売された。
・彼は難しい問題を次々に解いていった。
・花が次々に咲き始めた。

「次々に」で大切なのは、数が多いことよりも、一つ終わると、また次が現れるという連続性です。
たとえば、
「彼は問題を次々に解いた」
と言えば、問題① → 問題② → 問題③ → 問題④……、というように、順番にどんどん処理していく感じがあります。

文何が続く?ポイント
質問が次々に出た質問一つのあとにまた一つ
問題を次々に解いた行動順番にどんどん
花が次々に咲いた変化連続して起こる

「続々と」は、たくさんの人・物が続く

「続々と」は、次から次へと続く点では「次々に」と似ています。ただし、「続々と」には「たくさん集まってくる」「どんどん増えてくる」という感じがあります。
続々と= たくさんの人・物が次から次へ

・観客が続々と会場に入ってきた。
・全国から注文が続々と届いている。
・新しい参加者が続々と集まってきた。
・救援物資が続々と現地に到着した。
・新製品が続々と登場している。

「続々と」は、特に人が集まる・物が届く・新しいものが登場するような場面でよく使います。たとえば、
「観客が続々と会場に入ってきた」
と言うと、一人、二人というより、たくさんの観客が切れ目なく入ってくる光景が浮かびます。そのため、「続々と」は「次々に」より量の多さや勢いを感じさせる表現です。

文中心となるものポイント
観客が続々と入ってきた大勢の人たくさん来る
注文が続々と届いた大量の注文どんどん増える
新製品が続々と登場した多数の商品多く現れる

「相次いで」は、同じような出来事が立て続けに起こる

「相次いで」は、ある出来事のすぐあとに、同じ種類の出来事がまた起こることを表します。
相次いで= 同じような出来事が立て続けに起こる

・この地域では交通事故が相次いでいる。
・大手企業が相次いで値上げを発表した。
・有名選手が相次いで引退を表明した。
・台風の影響で欠航が相次いだ。
・銀行が相次いで金利を引き上げた。

「相次いで」は、「次々に」「続々と」に比べてやや硬い表現で、ニュースや新聞の記事でもよく使われます。
特に、
・事故・事件・倒産・値上げ・欠航・発表・辞任・閉店

など、同じ種類の出来事が短い期間に続く場合によく使われます。ただし、「相次いで」は悪い出来事だけに使うわけではありません。

・日本人選手が相次いで優勝した。
・新しい発見が相次いで報告された。

のように、よい出来事にも使えます。

文続いているもの特徴
事故が相次いだ同種の事故出来事の連発
企業が相次いで値上げした値上げという動き社会的な動きが続く
選手が相次いで引退した引退という出来事同じ現象が続く

「次々に」と「続々と」の違い

特に迷いやすいのが、「次々に」と「続々と」です。同じ場面で両方使えることもあります。
・学生が次々に教室に入ってきた。
・学生が続々と教室に入ってきた。
どちらも自然ですが、見ているところが違います。

表現イメージ話し手が注目する点
学生が次々に入ってきた一人→一人→一人→一人連続して入ること
学生が続々と入ってきた大勢がどんどん入る人数の多さ・勢い

つまり、
次々に=「次」が続く(連続を強調)
続々と=「たくさん」が続く(多いことを強調) 
と考えると分かりやすいでしょう。

「次々に」と「相次いで」の違い

「次々に」と「相次いで」も、どちらも出来事が続く場合に使えます。

・新しい店が次々にオープンした。
・新しい店が相次いでオープンした。
この二つも意味はかなり近いですが、ニュアンスが違います。「次々に」は、単純に一つのあとにまた一つという連続を表します。一方、「相次いで」は、複数の出来事を一つの社会的な動き・現象としてまとめて見る感じがあります。
そのため、
「人気店が次々にオープンした」
は、店がどんどん増えていく様子を生き生きと表します。
それに対して、
「飲食店が相次いで閉店した」
は、いくつもの閉店を一つの傾向・現象として述べている感じになります。

入れ替えられない例を見ると分かりやすい

三つの違いは、入れ替えにくい例を見るとはっきりします。

① 問題を次々に解く

○ 難問を次々に解いた。
△ 難問を続々と解いた。
× 難問を相次いで解いた。
一問、また一問と処理するので、「次々に」が最も自然です。

② 観客が続々と集まる

○ 観客が続々と集まってきた。
○ 観客が次々に集まってきた。
△ 観客が相次いで集まってきた。
「次々に」でも言えますが、大勢の人がどんどん来ることを強調するなら「続々と」がぴったりです。

③ 事故が相次ぐ

○ 交通事故が相次いで起きた。
○ 交通事故が次々に起きた。
△ 交通事故が続々と起きた。
事故という同じ種類の出来事が短期間に続く場合は、「相次いで」が最も自然です。

ニュースでは「相次いで」がよく使われる

ニュースを見ていると、「相次いで」という言葉をよく目にします。
たとえば、

・各社が相次いで値上げを発表しました。
・全国でクマの目撃情報が相次いでいます。
・大雨の影響で列車の運休が相次ぎました。
・複数の閣僚が相次いで辞任しました。
これは、ニュースでは複数の出来事を個別に見るのではなく、「同じ現象が続いている」こと自体を伝えることが多いからです。
「相次いで」は、ニュース日本語を理解するうえでも覚えておきたい言葉です。

見分け方

迷ったときは、「何を強調したいか」を考えます。

言いたいこと選ぶ表現
一つのあとに、また一つ次々に
たくさんの人・物がどんどん続々と
同じ種類の出来事が立て続けに相次いで

特に、
人が集まる・商品が届く → 続々と
行動を一つずつこなす → 次々に
事故・値上げ・辞任などが続く → 相次いで
と考えると、かなり選びやすくなります。

まとめ

「次々に」「続々と」「相次いで」は、どれも何かが連続することを表しますが、注目しているところが違います。

次々に=一つのあとにまた一つ
続々と=たくさんの人・物がどんどん
相次いで=同じような出来事が立て続けに

一言で整理すれば、

次々に=連続
続々と=多数
相次いで=連発 
です。「何が続いているのか」を見ると使い分けやすくなります。

「次々に」「続々と」「相次いで」まとめ

以上です。

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