「~がたい」と「~にくい」
「~がたい」と「~にくい」は、どちらも「することが難しい」という意味を表します。しかし、難しいと感じる理由が違います。
「~にくい」は実際の動作が難しいこと、「~がたい」は気持ちや常識のうえで受け入れられないことを表します。
まずはざっくり比較
・授業が難しくて、理解しにくい。
・彼の行動は、理解しがたい。
| 表現 | 中心的な意味 | 難しさの原因 |
|---|---|---|
| ~にくい | 実際にするのが難しい | 物の性質、状況、能力、心理的な抵抗 |
| ~がたい | 気持ちのうえで、どうしてもできない | 感情、常識、道徳、判断 |
「~にくい」―実際にするのが難しい
「~にくい」は、物の性質や周囲の状況などが原因で、ある動作をするのが難しいことを表します。
・このペンは細すぎて、字が書きにくい。
・この肉は硬くて、少し食べにくい。
・本人の前では、その話は言いにくい。
「~にくい」は、難しいけれど、工夫や努力によってできる可能性があります。
「~がたい」―心情的にどうしてもできない
「~がたい」は、単に動作が難しいのではありません。話し手が「受け入れられない」「どうしてもできない」と強く感じていることを表します。
・彼がそんなことをしたとは、信じがたい。
・弱い者をだます行為は、許しがたい。
・初めて日本を訪れた日の感動は、忘れがたい。
「信じる・理解する・許す・想像する・忘れる」など、心や判断に関係する動詞とよく使われます。また、「~がたい」は「~にくい」より硬い表現です。
同じ動詞で比べてみよう
理解しにくい/理解しがたい
・この説明は専門用語が多く、理解しにくい。
→ 説明が難しいため、内容を理解するのが難しい。
・彼がなぜ友人を裏切ったのか、理解しがたい。
→ 彼の行動が常識的に受け入れられない。
説明が複雑だから「理解しにくい」。行動が非常識だから「理解しがたい」。
忘れにくい/忘れがたい
・この歌はリズムが単純で、忘れにくい。
→ 記憶から消えにくい。
・学生たちと過ごした日々は、忘れがたい。
→ 大切な思い出なので、どうしても忘れられない。
「~がたい」が使いにくい動詞
・この靴は硬くて、歩きにくい。〇
・この靴は硬くて、歩きがたい。△
歩く、食べる、書くなど、日常的な動作の物理的な難しさには、普通「~にくい」を使います。
まとめ
| 表現 | 覚え方 | 代表例 |
|---|---|---|
| ~にくい | 実際にするのが難しい | 書きにくい、食べにくい |
| ~がたい | 心情的にどうしてもできない | 信じがたい、許しがたい |
実際の困難なら「~にくい」、感情や判断の強い拒否なら「~がたい」と覚えましょう。

以上です。



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