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日本、歴史、文明、文化。
まだ、西安咸陽空港へ向かう機上にいる。中国の古都に向かう飛行機の中で、日本ついて考えている。
どの国の歴史も、その国に都合のよいようにこしらえられたものだと思う。そういうものをノイズとして、かつ国家とかの枠組みにこだわらなければ、たとえば、少なくとも春秋戦国時代ぐらいまでの中国の歴史は、日本の歴史でもあると考えてもいいのではないだろうか。
歴史は勝者側のものとよく言う。中国の戦国時代の勝者が大陸に残り、敗者の一部が日本にやってきて日本の歴史を作り始めたといっても、荒唐無稽とはいいにくいだろう。敗者が日本へきて盛り返していくというつながりで中国史と日本史をつなぎ、一つの歴史の流れをつくることができる。
渡来人
渡来人が弥生文化をつくった。だから日本人はもともと中国人、あるいは韓国人。そいう議論は成り立たない。そもそも昔、今のような国境はなかった。中国も韓国も、そして日本もなかった。ナショナリズムもくそもない。
11時半、西安は27℃とのこと。
文明と文化
歴史を川の流れに例えると、地域の文明は流れる水の運動量の大きさで測れる。運動量は流れる水の量に速度をかけたもの、であり。人工的な用水路のように、障害物なくより整流に近い流れが好ましい。小さな流れを駆逐する。
対して、文化は逆の作用によって形成されるのかもしれない。つまり、流れの乱流などによって生じる淀みであったり、それが生じさせる堆積物のようなものではないだろうか。それは、時間とともに、川面に浮き出て小島を形成したり、あるいは、瞬間生じる、あぶくであったり濁流であったり……。
そういうものの総体が文化そのもの。流れを妨げるもの。つまり文明の発展にとっては要らぬもの、対立するものなのかもしれない。
空の上での妄想。
文化を肥大させるな。
そうすると、文化は厄介なものになる。これを捨てると言う発想はなかった。今の中国は、”ある種の文化”を捨てようとしているかもしれない。効率化、つまり文明の肥大化のために。
人間は集団をつくり、そして争う。中東の争いは文化の典型的な衝突だ。ほとんど不可避に見える。同一文化の集団は、他のグループにはない、時に他の理解をはるかに超える行動原理を持ってしまう。
文化は消えてはならない。だとすると、文化を集団の共有物ではなく、個人のものとして存続させることはできないだろうか?
しかし、宗教など、もともと人を束ねるためのものではなく、どこまでも個人の救済を求めるものではなかったか?仏教のような、ある意味どこまでもいっても最終目標に到達できない宗教は個人的な問題のような気がする。
これまた、妄想である。
西安咸陽空港へ着陸
西安までの空の旅、後半は山、山、山の連続。山は夏の緑色。
12時過ぎ、無事着陸。いい天気のようだ。空から見る咸陽はけっこう田舎。半日あるので、咸陽をぶらぶらして洛陽中心のホテルに入ることにする。
DDタクシーを呼んで咸阳博物館を目指す。超安全運転の運転手さんに少しイライラ。飛行機からは田舎に見えたが地上からみるとそうでもない。ようやく着いた博物館は改修中で閉まっている。
ずっと「この野郎!」と心の中で罵っていたタクシーの運転手さんが、気の毒そうに話しかけてくる。
「あっちのほうに、ちょっと歩いたら別の博物館あるからね。そっち行くといいよ。」

咸陽のにぎやかな通り
ずいふん人当たりがいいので、私の彼への気持ちも一気に和む。
安全運転のおじさん、中国のタクシー運転手にしては、ずいぶん優しかった。
咸陽は少し田舎っぽい。それなりの人の温かみが感じられる。そういえば、この後、街歩きの最中に、それほど人通りがすくないとも思えない道の真ん中で(端ではない)、おじさんが、いきなり大切なものを取り出して、用を足し始めたのには驚いた。害がないので、ほほえましいと言えなくもないが、さすがに驚いた。昭和の大阪新世界でも、見られなかった光景だろう。そういう田舎っぽさは嫌いではない。
街は、古さの中になぜか少し北京の雰囲気を感じる。レンガ剥き出しの家が多い。メインストリートは赤基調にうまくまとまっている。
古渡博物館から清渭楼、古渡廊橋
古渡博物館、この辺り洛陽、そして開封も含め古来河川が縦横に流れていた。だから都として発展したのだろうか。右のような地図をいろんな場所で見た。
博物館の裏が、かつての船着場のよう。渭河の川沿いを歩く。ゆったりした流れが、キラキラと光っている。川岸に水があたる、ポチャポチャという音が印象的。
15時、清渭楼という大きな建物。中に入ってみたが、地方の画家の展覧会のようなものをやっているだけで、そのた特に見るべきものはなかった。
先に見える橋を目標にあるく。古渡廊橋というらしい。立派な橋で、途中にいろんなお店があったり、夜には出し物をやるのか、劇場のようなものまである。それらは昼間はどこもひっそりとしている。

左、古渡博物館裏の渭河、右、古渡橋、ここを渡ると西安市?
城壁横のホテルにチェックイン
橋を渡ると西安市か。最寄りの地下鉄駅までけっこうあるがロングウォークする。旅の初日は歩きが楽しい。
道端のスイカ売りを見てしばしおしゃべり。この辺りのスイカは球形ではなく、長い。楕円の立体を何と言うのだろう?
(後記:長軸回転楕円体である、ちなみに地球は短軸回転楕円体となる)
16時過ぎ、地下鉄白马河から北大街へ。乗り換え永宁门駅A2出口からホテルへ向かう。暑くてかなり疲れた。今日は最高31℃、明日は適度な雨で温度が下がればいいのだが。少し休んで街へ出る。钟楼経由回民路へ。名物なのだろう。そこら中で見かけるbiangbiang面を食べる。

biangbiang麺
もっとも画数が多いと言われるこの biang という字。パソコンで入力できるのだろうか?
以上。続きます。
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