「猛烈」「強烈」「激烈」「壮烈」「鮮烈」の違い

「猛烈」「強烈」「激烈」「壮烈」「鮮烈」

「猛烈」「強烈」「激烈」「壮烈」「鮮烈」の違いについて考えましょう。

問題

「猛烈」「強烈」「激烈」「壮烈」「鮮烈」のうち最も適切な語を選んでください。

  1. 彼の(    )な人生は、後々まで語り継がれている。
  2. 相手の(    )なパンチ1発でダウンを喫した。
  3. (    )な台風が接近し、街は避難準備に追われている。
  4. 夕焼けが(    )な赤色に染まり、息をのむ美しさだった。
  5. (    )な競争の中で、彼は最後まで諦めずに戦った。
すべて勢い・程度が甚だしいことを示しますが「猛烈」が一番汎用的です。「強烈」は物理的な力・作用に使いやすく、激烈は程度が高く厳しい感じ、「壮烈」は勇ましさ・気高さを伴い、「鮮烈」は文字通り鮮やかさを伴います。
1.壮烈、2.強烈、3.猛烈、4.鮮烈、5.激烈

一回性と継続性

壮烈な人生、激烈な戦い《継続性》
強烈な光、鮮烈な印象《一回性》
 また、上記例からもわかるように、「壮烈」「激烈」は「継続的な激しさ」を表現できるのに対して、「強烈」「鮮烈」は一回性、瞬間的な激しさを表します。「猛烈」はそれらの中間です。
 そのような意味で、「戦い」のような継続性のある動作については「壮烈」「激烈」が適しており、「△強烈な戦闘」というと少し違和感がありますね。

まとめ

以上、以下にまとめます。

「猛烈」「強烈」「激烈」「壮烈」「鮮烈」まとめ

暗記用フレーズ

 以下のようなフレーズ&キーワードで頭に入れておきましょう。

「猛烈」「強烈」「激烈」「壮烈」「鮮烈」暗記フレーズ

教科書中の「壮烈」(日本語総合教程5)メモ

「わしの命を気づかう代わりに、みんなが心を一つにして、鉱毒をなくす運動を盛り上げてくれ。この荒れ果てた渡良瀬川の流域に、一本でも多く木を植えてくれ。」と遺言すると、およそ一か月後の九月四日、永遠に瞼を閉じたのである。
このとき、正造は七十一歳。その名前の通り正直で、一身の利益や名誉を顧みることなく、正義のため、人道のため、何者をも恐れず戦いぬいてついに倒れた、壮烈な生涯であった。 『田中正造』上笙一郎
以上、明鏡国語辞典(大修館書店)、日语综合教程第五册などを参照しました。
 

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