「~なしには」「~くらいなら」〔N1文法〕

「~なしには」「~くらいなら」
条件:絶対必要条件と最悪条件
 話者が絶対も必要だと考える条件を示す「~なしに(は)・~なしでは・~なくして(は)」、話者が最悪と考える条件を示す「~くらいなら」について学びます。

~なしに(は)・~なしでは・~なくして(は)

~なしに(は)
~なしでは
~なくして(は)
 もし~がなかったら、あることが成立しない
・資金を確保することなしには、どんな起業計画も実行できない。
・あの頃のことは、涙なしに語ることはできない。
・祖母はもう高齢で、周囲の人たちの介護なしには暮らせない。
・十分な話し合いなくしては、原発再起動の問題は解決できない。
・先生の指導なくして、私の合格はあり得ませんでした。
前件で、あることの実現のために、話者が絶対に必要と評価していることを示します。後件には、否定の表現がきます。

~くらいなら

~くらいなら
 ~という望ましくない状態になるよりは、そのほうがましだ
・満員のバスに乗るくらいなら、毎日駅まで40分歩く方がいい。
・その服、捨てるの?捨てるくらいならちょうだい。
・途中でやめるくらいなら、初めからやらなければいいのだ。
前件には、話者が最悪だと考えている事態を表す表現がきます。それを受けて後件に、それよりはいいと考えていることを示します。

 

問題

練習問題です。1.~3.から適当なものを選びましょう。

(1)地域住民の理解と協力なしには(   )。
   1.この計画は実行できない     2.不満が多くなる
   3.わたしが説得しよう
(2)国からの援助なしでは(   )。
   1.民間から援助してもらおう   2.私はこの研究をやめる
   3.この研究は続けられない
(3)しっかり準備することなくしては(   )。
   1.いい発表はできない     2.いい発表ができるんですか
   3.発表するのはやめよう
(4)結婚して(   )くらいなら、一人で暮らすほうがましだ。
   1.自由が欲しい  2.自由がなくなる  3.自由がなくなった
(5)私は料理が苦手で、自分で作るくらいなら(   )。
   1.おいしくできるわけがない   2.料理教室で習います   
   3.毎日パンだけでいいです
(6)私はエアコンが嫌いだ。エアコンをつけるくらいなら、(   )。
   1.暑くても我慢する      2.電気代がかさむ      
   3.部屋が涼しすぎる
(7)あんな人に頭を下げて頼むぐらいなら、(   )。
   1.彼女はいい気分になるだろう   2.自分でやろう    
   3.誰もやってくれないだろう

(1)1.(2)3.(3)1.(4)2.(5)3.(6)1.(7)2.

 
 
以上、以上、新完全マスター「文法」日本語能力試験N1(スリーエーネットワーク社)を参考にしました。

 

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