「いらいら」「かりかり」「じりじり」「やきもき」「むしゃくしゃ」

「いらいら」「かりかり」「じりじり」「やきもき」「むしゃくしゃ」

「いらいら」「かりかり」「じりじり」「やきもき」「むしゃくしゃ」の違いについて考えましょう。すべて気分的にいらだつことを表しますが、細かいニュアンスの違いがあります。

問題

まずは問題です。(     )内に入れるのに最適なものを選んでください。

(1)電話がつながらなくて(     )がピークに達した。
  1.じりじり       2.いらいら  3.やきもき   4.かりかり
(2)理不尽に怒られて、どうにも(     )してたまらない。
  1.じりじり       2.かりかり  3.やきもき   4.むしゃくしゃ
(3)最近寝不足で、ちょっとしたことで(     )してしまい、家族に八つ当たりしてしまった。
  1.かりかり     2.やきもき  3.じりじり   4.むしゃくし
(4)面接試験場で、今か今かと、(     )しながら順番をまつ。
  1.むしゃくしゃ   2.かりかり  3.じりじり   4.やきもき
(5)安否がわからず(     )しながら、知らせを待った。
  1.むしゃくしゃ     2.やきもき  3.かりかり   4.じりじり

回答は本記事の末尾にあります

「いらいら」

電話がつながらなくて、いらいらがピークに達した。
「いらいら」は、自分がおもったようにならず、あせって落ち着いていられないさま。気分がいらだつ時にもっとも一般的に用いられる表現です。
  • 簡単なゲームがクリアできずいらいらする。
  • 父親のいらいらが収まるまで、例の話はしないでおこう。
イラクサ

イラクサ

「いらいら」は他の4つと異なり、名詞として使用できるので「いらいらがピークに達する」「いらいらが収まる」のような言い方が可能です。

「いらいら」の「いら」の語源はイラクサという多年草。葉や茎に小さなトゲがあり、触れるとチクチクし、またその毒により痒みを覚えることもある。イラクサのトゲの感覚を覚えるというところから「いら立つ」→「いらいら」という言葉になったとのことです。

「むしゃくしゃ」

理不尽に怒られて、どうにもむしゃくしゃしてたまらない。
「むしゃくしゃ」は叱られたり、憂鬱な天気だったり、主として外的原因で気分が晴れずいら立ち腹が立つ様子を表します。
  • テストで悪い点を取って、むしゃくしゃした気分になった。

  • むしゃくしゃしたときは、カラオケで大声を出すとスッキリする。

  • むしゃくしゃして、つい友達に八つ当たりしてしまった。

「かりかり」

最近寝不足で、ちょっとしたことでかりかりしてしまい、家族に八つ当たりしてしまった。
「かりかり」は怒りなどで気分が高ぶって平静でないさま。外に対して攻撃的になっている様子が見て取れるところが他の表現より際立っています。
  • 今月の課長は目標未達でかりかりしているので近づかない方がいい。
  • 渋滞から抜け出せず、夫はだんだんかりかりしてきた。

  • 忙しいのに妹がしつこく話しかけてきて、ついかりかりして怒ってしまった。

「じりじり」

面接会場で、今か今かとじりじりしながら順番を待つ。
「じりじり」は時間が予想以上に経過していることを前提に、いらいらと落ち着かない様子を示す。
  • 時計の針が進まないのを見て、じりじりしていた。

  • 電車が遅れていると聞いて、じりじりしながらホームに立っていた。

  • ライバルが先に合格して、自分はじりじりする日々だった。

 後に述べる「やきもき」が共通して使えるケースが多いが、「じりじり」の方が「予想以上に時間が経過している」という時間経過を強調する際に使いやすいようです。

「やきもき」

安否がわからずやきもきしながら、知らせを待った。
「やきもき」は時間経過そのものよりも、状況がよくわからないということから、気をもんだり心配したりする時に使います。
  • 子どもが帰ってこないので、やきもきして学校に電話をかけた。

  • 彼女からの連絡がなく、やきもきしていたら彼女は直接やってきた。

  • 彼のプレゼンがうまくいくか、横でやきもきしながら見ていた。

「まとめ」

以上まとめます。

「いらいら」「かりかり」「じりじり」「やきもき」「むしゃっくしゃ」まとめ

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冒頭問題の答え

答え(1)2.(2)4.(3)1.(4)3.(5)2.

以上、新装版使い方の分かる類語例解辞典(小学館)などを参考にまとめました。

 

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