「がてら」「かたわら」「かたがた」の違いについて考えましょう。
問題
正しい方を選んでください。
- 姉は長年、茶道を学ぶ( かたわら・かたがた )、茶道教室で子供に茶道を教えている。
- 留学中の娘の様子を見( かたがた・がてら )、アメリカ旅行に行く。
- ご挨拶( のかたわら・かたがた )、伺ってもよろしいでしょうか。
- 明日は暇なので散歩( がてら・かたがた )友だち家に行くつもりだ。
- お詫び( かたがた・がてら )部長と一緒に取引先に出向いた。
- 彼女は女優の( かたがた・かたわら )、難民救済活動を行っている。
1.かたわら、2.がてら、3.かたがた、4.がてら、5.かたがた、6.かたわら
「ついでに」「がてら」「かたわら」「かたがた」
「同時に何かをする」という意味を表す初級表現は「ついでに」ですが、これは主動作と副動作を明確に分ける言い方。N1レベルの「がてら」「かたわら」「かたがた」は多様な状況に対応できる微妙な意味の違いがあります。
「がてら」
「がてら」は「ついでに~する」というより「二つの目的を同時に達成する」意識の下、主動作を前件に持ってきます。後件の動作は「行く」などの移動動作。
- 留学中の娘の様子を見がてら アメリカ旅行に行く。
- 散歩がてら、近くの神社にお参りしてきた。
「かたわら」
「AかたわらB」は主動作Aの他に、Bも並行して行っていることを表します。動作はA,Bともに、一時的なものではなく、仕事などの長く続いていることです。
- 彼女は女優のかたわら 難民救済活動を行っている。
- 会社勤めのかたわら、大学院生として研究活動を続けている。
「かたがた」
「かたがた」は前件に「相手への配慮動作」がくるのが普通です。後件の動作は「行く」などの移動動作であるのは「がてら」と同じですが、その移動動作は前件の目的を達成するための動作になります。
- お詫びかたがた、部長と一緒に取引先に出向いた。
- 今日はご挨拶かたがた資料をお届けに参りました。
まとめ
以下にまとめます。
以上、日本語能力試験対策N1文法総まとめ(三修社)などを中心にまとめました。
〔参考〕生成AIの解答
漢字がちょっと怪しいですが、とてもわかりやすい説明です。
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