みんなの日本語(初級1)第31課の重要ポイントについて解説します。
意向形の作り方
意向形の作り方は、Ⅰグループ(五段)動詞はます形の「i」を「o」にします。Ⅱグループは「ます」を「よう」に換えます。Ⅲグループは「きます」→「こよう」、「します」→「しよう」。カ変だけ変則なので注意です。
意向形の作り方
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意向形の作り方
意向形とは?
意向形とは意思を表す表現形式の一つ、この31課では意向形を中心に、「~つもりだ」「~予定だ」などの意思表現を学習します。
- いっしょに 行こう。〔31課文型1〕①
- いっしょに 行きましょう。②
31課の文型1は「いっしょに行こう」これは普通形となります。実はこの丁寧形がおなじみの「いっしょに行きましょう」です。「~ましょう」なら「みんなの日本語」では第0課(1課の前からなじんでいる言い方ですね)
「~ましょう」は意向形のていねい形だというところから意向形を導入するとわかりやすいかもしれません
〔意向形〕+と思います
意向形〔普通形〕を単独で用いると「始めよう」のように「Let’s~」(我々主語)の意味になりがちですが、「自身がある動作をする意思があることを示すのは」、「と思う」を付けるのが通常です。
- 今夜は早く寝よう。(今夜は早く寝ましょう)
- 今夜は早く寝よう(と思っています/と思います)。
- 自分の会社を作ろう。(自分の会社を作りましょう)
- 自分の会社を作ろう(と思っています/と思います)。
主体の意思であることを明確に示すには〔意向形〕+「と思う」を付ける。
「~つもり」
- 九州の温泉宿で実習するつもりです。
- 今年の春節は実家に帰らないつもりです。
否定形は「ないつもり」「つもりはありません」
否定形は通常「~ないつもり」になります。「~つもりはありません」も可能ですが「強い否定」を示す言い方になります。
- 「謝ったらどう?」「謝るつもりはないわ!」
- 「あなたを傷つけるつもりはなかったんです。」
「つもり」と「意向形」の違い
「~つもり」も主体の「意思」を示しますが、この「意思」は「事前に決まった意思」であることが意向形との違いです。今の決定は「意向形」または「~ことにする」が使えます。
- 「雨が降りそうですよ。」
- →「じゃあ、傘を持って行こう。」〇〔意向形〕
- →「じゃあ、傘を持っていくつもりだ。」×〔つもり〕
- →「じゃあ、傘を持って行くことにします。」〇
「予定」と「つもり」
「つもり」は個人的な意思、「予定」は客観的なスケジュールを示します。
- 来年、就職する(〇つもり/〇予定)です。〔意志と客観〕
- 来週、クラスでお花見に行く(×つもり/〇予定)です。〔客観的スケジュール〕
以上、「初級を教える人のための日本語文法ハンドブック」(スリーエーネットワーク刊)などを参考にさせていただきました。
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みんなの日本語(初級1)第30課 教案Tips
「~てあります」「~ておきます」は、どちらも未来のために準備されていることを表しますが、「~てあります」は「目的のために残す行為」、「~ておきます」は「目的のために準備する行為」を表します。例示の「とか」は第30課で初出になります。
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