自動詞と他動詞(自他の対応による分類)

自動詞他動詞
本記事は、原沢伊都夫先生の「考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法」中の記載を中心にまとめさせていただきました。

自動詞、他動詞の対応による動詞の四分類

 動詞の分類方法はいくつかありますが、自動詞、他動詞という観点で①自動詞と他動詞のペアがあるもの〔自他のペア〕、②自動詞だけのもの〔無対自動詞〕、③他動詞だけのもの〔無対他動詞〕、④自動詞と他動詞を兼ねるもの〔自他動詞〕、の四つに分かれます。
自動詞と他動詞①(四分類)

自動詞と他動詞①(四分類)

自他ペア

  • 子どもが おもちゃを 壊す。(他動詞)《原因動作》
  • おもちゃが 壊れる。(自動詞)《動作による変化》

自他のペア「壊す、壊れる」は、他動詞が原因となる動作を示し、自動詞がその動作による変化を表します。

無対自動詞

  1. (星が)光る。①
  2. (プールで)泳ぐ。②

 「自然現象」であり他からの《原因となる動作》を必要としないもの①、自己完結型、すまり自ら行う動作のため《原因となる動作》を必要としないもの②が「無対自動詞」となります。

「無対自動詞」の動作を、他からの原因によって行うことを表す場合には「使役」が用いられます。(磨いて光らせる、金魚を泳がせる)

無対他動詞

  • 本を読む。
  • 眼鏡を探す。

 これらの動詞は「壊す」(おもちゃを壊す)のように、対象への「動作」によって「外見上の変化」を引き起こすわけではありません。そのため「変化」を表す自動詞がありません。

「無対他動詞」による「見えない変化」を表す時は「受身」を使います。(本が読まれる、眼鏡が探される)

自他動詞

  1. 工事が再開する。(自動詞)
  2. 工事を再開する。(他動詞)

 「漢語」+する、「外来語」+する、のような大和言葉ではない外来の言葉で、もともと自動詞と他動詞が同形のものは、自他動詞となります。

まとめ

以上まとめます。

自動詞と他動詞 まとめ

自動詞と他動詞 まとめ

以上、「考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法」(原沢伊都夫)(スリーエーネットワーク社刊)等を参考にさせていただきました。

 

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