「せっかく」と「わざわざ」
「せっかく」と「わざわざ」は、例えば中国語ではともに「特意」となり、使い分けが難しいですね。次の例はどちらが入るでしょう?
- ( )の努力が水の泡になってしまった。
- ( )来なくてもよかったのに。
- ( )教えてあげたのにちっとも喜ばない。
「せっかく」と「わざわざ」に続く動作・事態には次のような原則があります。
この原則に従うと上の問題は、努力は望ましい動作なので「せっかく」、本来は来なくてもよかったと言ってるので「わざわざ」、教えてあげたのは、望ましいですが、結局効果がなくて本来やらなくてもいいという意味で「せっかく・わざわざ」どちらもOKということになります。
- せっかくの努力が水の泡になってしまった。
- わざわざ来なくてもよかったのに。
- せっかく(わざわざ)教えてあげたのにちっとも喜ばない。
詳しく調べると成り立たない場合もあるのですが、とりあえず上の原則を覚えておきましょう。
「せっかく~だから」と「せっかく~のに」
「せっかく」の後の望ましい動作に対して結果が肯定的な場合、否定的な場合があるはずですね。「せっかく~だから~」(肯定的)、「せっかく~のに~」(否定的)の二つはよく使う文型として覚えておきましょう。
以下のように使います。
- せっかく大学院に入ったのだから、研究者を目指して頑張ろう。
- せっかく根回ししておいたのに、さっぱり効果がなかった。
(以上、基礎日語写作教程② 高等教育出版社、気持ちをあらわす基礎日本語辞典 森田良行著などを参考にしてまとめました。)
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