「ますます」「もっと」「さらに」について考えましょう。
- ますますがんばろう!
- もっとがんばろう!
- さらにがんばろう!
このように、ほぼ同じ意味に使われることも多いのですが、それぞれ特徴があります。
「ますます」と「もっと」
「ますます」はすでに一定レベルに達しているものがさらに良くなることを表す時によく使われるのに対し、「もっと」は一定レベルに達していないものに向上を促すケースによく使われます。
- (〇ますます/〇もっと)頑張って一等賞を目指そう!
- (×ますます/〇もっと)頑張らないと進級できないぞ!
「もっと」には気持ちを入れることができる
「もっと」そのものに「一定レベルに達していない」という意味が含まれているわけではありません。
「もっと」は話者の気持ち(主として願望)を表すことができるので、より向上してほしいなあという気持ちを表現する時に使いやすいのではないかと思います。
「もっと」が話者の気持ちを表すというのは、たとえば「もっと」単独で「欲しいです」という意味を表すことができることからもわかります。「ますます」ではできません。
「さらに」
「さらに」は漢字で書くと「更に」ですね。
「ますます」「もっと」には連続的に膨らんでいくイメージがあるのですが、「さらに」には「付け加わる」意味があります。
- × ますます2回ワクチン接種が必要だ。
- × もっと2回ワクチン接種が必要だ。
- 〇 さらに2回ワクチン接種が必要だ。
以上、基礎日語写作教程②(高等教育出版社)、違いをあらわす基礎日本語 森田良行著 (角川書店)などを参考にしました。
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