2021年もあとわずか。いろいろありましたが、過ぎてしまうと早いものですね。今日は、短い時間を表す副詞的表現の使い方を勉強しましょう。
「さっそく」「早急に」「たちまち」「あっという間に」「とっさに」「すぐ」などがあります。
自発的行動か否か?
まず主体となるものの「自発的行動」であるか、主体は観察者で「環境変化」を表すものか、2つに分類しましょう。
- 新しい国語辞典が発売されたので、さっそく買いに行った。〔自発的行動〕
- あっという間に年末になった。〔環境変化〕
自発的行動 | さっそく、早急に、とっさに |
環境変化 | たちまち、あっという間に、 |
となります。
「さっそく」「早急に」「とっさに」
「さっそく」「早急に」「とっさに」の三つにはそれぞれの「自発的行動」を促す原動力に違いがあります。「さっそく」は主体者が自ら進んで動きます。「早急に」は主として外圧によって主体者が動かされる、「とっさに」は無意識に動く、という違いがあります。
さっそく | 主体者の自主的動作 |
早急に | 外圧による動作 |
とっさに | 無意識の動作 |
- 近所にローソンができたので、さっそくおでんを買い物に行った。〔主動〕
- 早急にダイエットを始めなければ大変なことになる。〔外圧〕
- 悪口を言われても、とっさに言い返してはならない。〔無意識〕
「たちまち」「あっという間に」
- ニュースは、たちまち全世界に広がった。
「あっという間に」は「たちまち」の少しくだけた表現(比喩)で、多くの場合置き換えることができます。
- ニュースは、あっという間に全世界に広がった。
しかし、「時間の短さ」が「あっという間に」の方が「より主観的」になる傾向があります。
- 〇今年もあっとという間に終わってしまった。〔主観〕
- △今年もたちまち終わってしまった。
「すぐ」はほぼ万能
「すぐ」はここまでのすべての例文で使うことができ、ほぼ万能です。
- 新しい国語辞典が発売されたので、(さっそく/すぐ)買いに行った。
- (早急に/すぐ)ダイエットを始めなければ大変なことになる。
- 悪口を言われても、(とっさに/すぐ)言い返してはならない。
- ニュースは(たちまち/すぐ)全世界に広がった。
- 今年も(あっという間に/すぐ)終わってしまった。
以上、「基礎日語写作教程②高等教育出版社」などを参考にまとめました。
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