「~やら~やら」「~というか~というか」「~にしても~にしても」「~といった」〔N2文法〕

「やらやら」「というかというか」

例示する表現は多いですが、ここではN2レベルの、「~やら~やら」「~というか~というか」「~にしても~にしても」「~といった」などについて比較します。

日語総合教程第五冊第五課「木の葉の魚」安房直子 から

冒頭に「~といった」が出てきます。

アイは貧しい漁師でした。その漁師の家の貧乏さかげんといったら、財産は何一つなく、借り物の小舟が一艘に、借り物の網が、たった一枚あるだけでした。それなのに、子供ばかりは十人もいて、おまけに、その子供たちを養う父親は、病気ばかりしているといった具合でした。

 主人公アイの実家の貧しさを表現するため、「財産がない」「小舟、借り物網」「子だくさん」「父が病気」といったことを列挙しています。

「~やら~やら」「~というか~というか」「~にしても~にしても」「~といった」

「~やら~やら」

いろいろあって整理されていないことを強調します。娘の結婚式の両親
・勝ったチームの選手は、泣き出すやら飛び上がるやら、さまざまに喜びを表した。
・娘の結婚式の日は、うれしいやら寂しいやら複雑な気持ちだった。
・テーブルの上には丸やら四角やらいろんな形の皿が並べてある。

「~というか~というか」

どう表現していいかはっきりしない表現を複数列挙します。
・あの子は元気がいいというか落ち着きがないというか、じっとしていない子です。退職する人
・この部屋は、仕事場というか物置というか、とにかく仕事に必要なものは全部おいてあります。
・今の気持ち?退職してほっとしたというか寂しいというか、複雑だね。

「~にしても~にしても」「~にしろ~にしろ」「~にせよ~にせよ」

Ⅰ.~を例にとっても、また他の~を例にとっても同じだ。と、同じグループに入る例を複数挙げます。
・野菜にしてもにしても、食材の新鮮さが第一です。野菜魚など
・勉強するにしても、仕事をするにしても、計画的にやるのが望ましい。
・入院するにしろ、通院するにしろ、かなりのお金がかかることは覚悟しなけらばならない。
Ⅱ.対立する意味の重ねる場合もあります。
・将来、家を買うにしろ買わないにしろ、貯金だけはしておこう。
・与党にせよ野党にせよ、リーダーの責任は重い。

「~といった」

いくつかの例の後につけて、例をまとめます。代表的な例を一つ挙げる場合にも使えます。唐揚げポテチ
・私は唐揚げやポテトチップスといったカロリーの高いものが大好きなんです。
・京都とか鎌倉といった古い街にはお寺が多い。
・「エコ」という言葉は、「環境にいい」といった意味で使われるようになった。

問題

問題です。(    )内に入れるのに適当なものを選んでください。

(1)キャンプに行く(    )海水浴に行く(    )、子どもにも準備を手伝わせた方がいい。
  1.やら/やら  2.というか/というか 3.にしても/にしても 
(2)ジェットコースターに乗った人たちは、大声を出す(    )硬い表情をする(    )、いろいろだった。
  1.やら/やら  2.というか/というか 3.にしても/にしても 
(3)この服は、デザインが変わっている(    )新鮮(    )、とにかく派手すぎて私には合わないと思う。
  1.やら/やら  2.というか/というか 3.にしろ/にしろ
(4)中国語(    )英語(    )日本語(    )、文法は言葉を効率よく学習するための道具だと思う。         
  1.やら×3    2.というか×3    3.にしろ×3
(5)この袋には、水(    )食料(    )非常用の物が入っている。
  1.やら/やら  2.というか/というか 3.といった/といった
(6)この庭には、ゆり、くちなし、ラベンダー(    )香りの強い花がたくさん植えられている。
  1.という     2.というか     3.といった
(7)彼女は慎重(    )気が弱い(    )、とにかく自己主張しない人だ。    
  1.というか/というか  2.といった/といった 3.にせよ/にせよ

(1)3.(2)1.(3)2.(4)3.(5)1.(6)3.(7)1.

以上、新完全マスター「文法」日本語能力試験N2(スリーエーネットワーク社)などを参考にしました。
 

 

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