「わりあい」「あんがい」「けっこう」の違いについて考えましょう。
「わりあい」「あんがい」「けっこう」
「わりあい(割合)」「あんがい(案外)」「けっこう(結構)」はともに、最高ではないが、普通より上のレベルを示すことができます。「割合」は「客観的な基準」でみて標準より上、「あんがい」「けっこう」は「主観的基準」で上を表しますが、「あんがい」の方が「思いもかけず」という気持ちが強くなります。また「あんがい」については「あんがい悪かった」のようにマイナス方向の評価にも使えます。
「わりあい(割合)」「あんがい(案外)」「けっこう(結構)」
それぞれの意味を比較します。
わりあい(割合) | 「割合」はもともと全体に対して部分が占める比率のこと。ここから話者の標準的尺度との比較意識となり「比較的」の意味が派生しました。基本的に「電車はわりあい空いている」のように標準に対し良い方向に差があることを表します。 |
あんがい(案外) | 「案外」は、まったくそうでないと予想していた状態とは反対の結果が現れるとき使います。「勉強しなかったのにあんがいいい成績だった」「あれだけ勉強したのにあんがい成績は悪かった」のように、マイナス評価にも使えます。 |
けっこう(結構) | 「結構」は、予想より良い方向に上回っている場合に使います。「案外」と違って、ある程度は予想していたが、その程度が予想外であった場合に使います。「けっこう」は「けっこうなお宅ですね」「けっこうなお住まいですね」など、例えば目上の人に使っても失礼でない使い方もある。 |
まとめ①
「わりあい」「あんがい」「けっこう」の基本的な差異を以下にまとめます。
![「わりあい」「あんがい」「けっこう」](https://nantong-japanese.com/wp-content/uploads/2024/12/「わりあい」「あんがい」「けっこう」-800x534.png)
「わりあい」「あんがい」「けっこう」①
まとめ②
注意すべき点として、①「あんがい」のみが好ましくない評価についても使えること、また②三つとも、中程度評価を表すため、原則的には目上の人には使わない方がよいですが、「けっこう」については、「けっこうなお住まいですね」などの使い方で目上に対して使える表現もあるということがあります。以上加えたまとめを以下に示します。
![「わりあい」「あんがい」「けっこう」②](https://nantong-japanese.com/wp-content/uploads/2024/12/「わりあい」「あんがい」「けっこう」②-800x581.png)
「わりあい」「あんがい」「けっこう」②
以上です。
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