「日語総合教程」第六冊 第6課「いのち」阿部昭 を読みます。
前回(こちら)の続きです。
また、親猫は、子供が皿の物を食べている間は、離れてじっと待ち、子供が食べ終わると、その残り物にありつく。
子供をたしなめる際には、親はどんなに柔らかく子供をかみ、つめを引っ込めた前足でどんなに手加減して子供をたたくか、決して折檻なんかしたりはしない
「ものいはぬ四方のけだものすらだにもなはれなるかな親の子をおもふ」
という実朝の歌は、実に実に本当のことだ。
そのうえ、かわいそうに、彼らは日夜人間の文明におびえている。掃除機の音にすらびくつき、頭の上をジェット機が低空で通り過ぎでもしようものなら、あわてて物陰に隠れ、平身低頭、身の置きどころがないといった風情で小さくなっている。
人間が生きにくくなれば、彼らもまた生きにくくなるのである。
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猫が増えてから、家の中のあちこちに、とかげをはじめ、かげろう、ばった、かまきり、はち、かなぶん、蝶、蛾、こおろぎ、時にはおけらのようなものまで、小動物の死骸がちらばるようになった。外で遊べばよいものを、猫にも都合があると見えて、必ず屋内に持ち込んで処理するのだ。
海辺の暖かい草地には、とかげがたくさんいるらしい。猫の手にかかったとかげは、たいていしっぽがちぎれている。これは、猫は食べるのではなく、長い時間をかけておもちゃにするのである。相手が猫のつめで負わされた傷で弱り果てて死んでしまうまで、ちょっとくわえてみたり、前足で突っついてみたり、逃げると追いかけて押さえ込んだり、両足で挟んで宙にほうり上げたりする。そして、遊び飽きると、その場にほったらかしにしてもう顧みもしない。
運よく命拾いをして、からがらはい出しだとかげもいるにはちがいないが、多くは逃げるに逃げられず、家具の後ろや敷き物の下で干物みたいにからからになっている。
また、親猫は、子供が皿の物を食べている間は、…
还有,老猫在小猫吃盘子里的食物时,远远地一直等待,等小猫吃完后,再去吃期盼已久的小猫剩下的东西。
・(例)思いがけなくご馳走にありつく。
责备小猫时,老猫是何等温柔地啃咬小猫的啊,用收起爪的前蹄又是何等有分寸地拍打小猫啊,而绝不会进行责打。
・たしなめる(窘める):不適切な言葉、行動に対して、おだやかに注意を与える。軽く叱る。
・(例)子どもたちをたしなめる。乱暴な言葉遣いをたしなめる。
・手加減:相手の程度や状況に応じて、扱い方を適当に調節すること。てごころ。
・(例)採点に手加減を加える。
という実朝の歌は、実に実に本当のことだ。
“连不会说话的兽类,父母也竟如此对子女爱怜,何况人乎?”实朝的这句诗,实在是千真万确。
「ものを言わないその辺りの獣でさえ、 子を思う心は深い。ましてや人の親が子を思う気持ちは、どれほど深いことだろうか。」
~だに
だに:最も軽い(レベルの低い)例を挙げて、他のものはまして、という含みを表します。
・(例)想像するだにおそろしい。夢にだに思ったことはない。
そのうえ、かわいそうに、彼らは日夜…
还不仅如此,可怜的是它们还日夜受到人类文明的惊吓。
掃除機の音にすらびくつき、頭の上をジェット機が低空で通り過ぎでもしようものなら、あわてて物陰に隠れ、平身低頭、身の置きどころがないといった風情で小さくなっている。连听到吸尘器的声音也会吓得发抖,喷气式飞机在头上低空飞过的话,慌忙躲藏到隐蔽处。那低眉俯首、无容身之地的样子,使它变得更小。
~ようものなら
人如果活得不易,它们也活得很不容易。
猫が増えてから、家の中のあちこちに、…
猫が増えてから、家の中のあちこちに、とかげをはじめ、かげろう、ばった、かまきり、はち、かなぶん、蝶、蛾、こおろぎ、時にはおけらのようなものまで、小動物の死骸がちらばるようになった。猫的数量增加以后,家中到处都可见到散乱的小动物的尸骸,从四脚蛇到蜉蝣、蝗虫、螳螂、蜂、金龟子、蝴蝶、蛾子、蟋蟀,有时甚至还有蝼蛄之类。
明明可以在外面玩就行了.但猫一看有机会就必然会带到房间内来处理。
~ものを
海辺の暖かい草地には、とかげがたくさんいる…
在海边温暖的草地上好像有好多四脚蛇。
落到猫手中的四脚蛇大多被揪断了尾巴。
・(例)「彼女の手にかかれば、その程度のこと簡単さ。」
这并不是猫要吃它,而是长时间地把它作为玩具的缘故。
在对方因猫的爪子受伤变弱直到死去之前,忽而用嘴叼起,忽而前爪去捅,要是逃跑就赶上去按住,或是用两个爪子夹住抛向空中。
・(例)蜂の巣をつついたような騒ぎ。
そして、遊び飽きると、…
玩腻了,就抛下连头也不回地走开。
肯定也有运气好的,死里逃生勉强爬出去的四脚蛇,但更多的是想逃也逃不掉,而在家具后或垫子、褥子底下变成鱼干似的干巴巴的样子。
・からがら(辛辛):やっとのことで、かろうじて
・(例)命からがら逃げ帰る。
~にも~否定
つづきます。






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