「~にかたくない」「~べくもない」〔N1文法〕

「~にかたくない」「~べくもない」
状況から見て → できる? できない?

「~にかたくない」「~べくもない」

ある事実・状況が与えられた時に、「まあ、普通に考えればできるよね」ということを表すのが「~にかたくない」。反対に「どう考えても無理だ」というのが「~べくもない」
・彼が血のにじむような努力をしたことは想像にかたくない
・当時の彼の気持ちは、知るべくもない

~にかたくない

~にかたくない
 その状況を考えると、実際に見なくても、~することは難しくない・できる。
・出来上がった作品を見れば、彼のこれまでの努力は想像にかたくない
・愛する人を失った彼女の悲しみは、察するにかたくない
・今回の決断に至った市長の心情も理解するにかたくない
「想像する・理解する・察する」など、心の動きを表すようなサ変動詞・名詞の後につくことが多いようです。

~べくもない

~べくもない
 その状況では、当然~することはできない。
・その絵が偽物であることなど、絵の素人の私は知るべくもなかった
・状況から見て、彼が真犯人であることは否定すべくもない事実であろう。
・将棋歴20年のベテランに、初心者の私がかなうべくもない
「考える・想像する・知る」など心の動きを表す動詞の後につくことが多いようです。

問題

練習問題です。1.~3.から適当なものを選びましょう。

(1)罪を犯した私の姿を見て、母がどんなに悲しむか(   )
   1.想像にかたい    2.想像にかたいことはない
   3.想像にかたくない
(2)本当の病名を知った時の彼の心中は(   )にかたくない。
   1.察する       2.驚く       3.表現する
(3)このドラマは日本語が簡単なので、外国人でも(   )。
   1.理解にかたくない  2.理解にかたい   3.理解しやすい
(4)今の実力だと優勝など(   )べくもない。
   1.望む        2.望まぬ      3.望める
(5)地球環境が悪化していることはもはや(   )べくもない。
   1.信じる       2.疑う       3.理解する
(6)事故で大切な人を失った彼女のつらさは(   )。
   1.察するにかたくない   2.察しやすい 
   3.察しかねる

(1)3.(2)1.(3)3.(4)1.(5)2.(6)1.

 以上、新完全マスター「文法」日本語能力試験N2(スリーエーネットワーク社)などを参考にまとめました。

 

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