前回( →こちら )の続きです。
庭は雑木林風にさり気ないのがいい、と思っているせいで、ぼくは庭つくりを任された場合でも樹木の種類を細かく指定したりはしないのだが、そういう、おおざっぱさの中でやや強く執着するのは、室内から見わたせるほど良い位置、とくに日常生活の中心になる居間、食堂の前に落葉樹の大木を配することである。これは樹種は問わぬにしても、その姿には注文を付け、可能ならば実物を見て選定する。ぼくの理想は太い幹が人の背丈ぐらいまでスッと伸び、そこから上に枝の広がりを持つ木である。もっとも予算の制約でこうした思いが叶わず、サイズが不十分なものを将来の成長に期待して植えることもある。
この一本の木への執着は、一つには季節に応じて身づくろいを変える落葉樹が、前に記したような、庭の精神的治療効果に不可欠な自然のリズムを最も象徴的に映し出すからだ。落葉樹は夏に厚い茂みで涼しい木陰をつくり、冬には葉をふるい落として陽光を透過させる。言うまでもなく、春の木の芽どきや、秋に色づく葉には、その時々の眺めがある。しかしそれと並んで重要なもう一つの理由は、大きな落葉樹は当然、その樹に面する部屋の陽当たりを自然の営みによって実に具合よく調整することにもなるのだ。
庭は雑木林風にさり気ないのがいい
「さりげなく」と「それとなく」
可能ならば実物を見て選定…、サイズが不十分
「和語」「漢語」「外来語」
一般的に、和語は「身近、口語的」、漢語は「厳格、書面語的」イメージ、そして外来語は「新奇、カッコよい」イメージがありますが、実際の使い分け、ニュアンスの違いは語によってそれぞれ。下表注釈にイメージをコメントしました。
空欄解答例:順に・台所、・スピード、・旅館、・包丁、・出前、・ショッピング、・旅行、・海岸、・レター、・着物、・衣服、・娯楽、・食べ物
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