2025-09

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読解「田中正造」上笙一郎Ⅱ

前回( → こちら )の続きです。  雨が降ると、捨てた鉱石の滓から毒が染み出て、近くを流れる渡良瀬川は青白く濁り、何万匹もの魚が白い腹を見せて浮き上がる。その近くの畑に植えた作物は、根から腐って枯れてしまう。そして一八八七年(明治二...
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読解「田中正造」上笙一郎Ⅰ

 中国の日本語学科標準的テキスト「日語総合教程」第五冊 2025年9月秋学期開講。第2課「田中正造」上笙一郎 に入ります。 1  一八九一年(明治四十三年)の十二月二十五日、日本に国会が開設されて第二回目の議会でのことである。年齢...
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慣用句となった「たとえ」いろいろ〔N1語彙〕

 「蜘蛛の子を散らすように」といえば「逃げる」。このように”たとえ”表現がほぼ定型化し慣用句に近くなった表現を集めました。問題形式にしましたので、(  )内に入る言葉を考えてみてください。(解答はすぐ下) 感情のたとえ 左から「顔か...
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旅の備忘録(9)横浜散歩

横浜へ  8時京成小岩のホテルをチェックアウト。暑さは相変わらずだ。今回の主目的は葛飾山本亭の庭園を見るだけだったので、日帰りでも、実はよかったのだが出発直前、帰路横浜に寄ろうと思った。お目当ては“氷川丸”。来学期の最初の教材「海の中に母...
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旅の備忘録(8)東京葛飾「山本亭」

2025年夏、二度目の東京へ  一旦帰京、改めて8月20日に東京へ出る。主な目的は授業準備であることは前回と同じである。第4課に渡辺武信氏「住まい方の演出」(1988年中公新書)から「庭」についての部分がある。京都でいくつか庭を回っては見...
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読解「海の中に母がいる」辻邦生Ⅲ

前回(→ こちら)の続き。辻邦生「海の中に母がいる」ラストの部分。これで終わりとなります。  私は朝、甲板で激しい海の風に吹かれながら飲む大カップのコーヒーに満足した。中国人、マレー人、インドネシア人、ヴェトナム人たちの喧騒のなかで、...
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読解「海の中に母がいる」辻邦生Ⅱ

 前回(→ こちら)の続き。辻邦生「海の中に母がいる」第四~第六段。  それでも、船に乗って、海を思いのたけ味わいたいという気持ちは、いっこうに衰えなかった。幸いフランスにゆくことになり、留学生は船に乗るように、という指示があった。マ...
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読解「海の中に母がいる」辻邦生Ⅰ

 中国の日本語学科標準的テキスト「日語総合教程」第五冊 2025年9月秋学期開講。講義進行に合わせてメモとして重要導入事項を整理していきます。   「海の中に母がいる」  辻邦生、『生きて愛するために』から  山好きの血が父方から...
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旅の備忘録(7)両国、鼠小僧治郎吉の墓など

館山を離れる  渡良瀬遊水地からホテルに戻る。当初の旅の予定としてはまだ二泊残っているが、とりあえず、館山で田中正造を追う旅は一段落とする。明日は東京で一泊、憲政記念館で田中正造が演説をしたという初期議会の様子でも見ておこうと思った。 ...
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「~いかんによらず」「~をものともせず」「~をよそに」〔N1文法〕

~とは無関係に。 「~」と無関係であるという言い方としては「~にもかかわらず」を初級で学びましたが、ここでは「~いかんによらず」「~をものともせず」「~をよそに」など、上級の言い方を扱います。 「田中正造」上笙一郎 から  上級日本語...
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