基準、参考を示す表現である「~とおりに」「~に沿って」「~に基づいて」「~をもとに」について検討しましょう。
『木の葉の魚』安房直子 から
「日語総合教程第五冊」での「とおり」初出は以下になります。
「うちのアイに、お婿さんを探しておくれ。ご覧のとおりの貧乏人で、仕度はなんにもしてやれないが、嫁入りの時には、とっときの道具を一つ持たせてやるつもりだから」
『木の葉の魚』安房直子
『木の葉の魚』安房直子
問題
正しい方を選んでください。
- ひらがなとカタカナは漢字( に沿って・をもとに )作られました。
- 道路に( どおりに・沿って )花が咲いている。
- 写真の( とおり・もとに )きれいな景色だった。
- 会社の行動指針( にとおり・に沿って )行動しなければならない。
- 彼の作文はテーマに( 沿う・基づく )ものではなかった。
- 試合では監督の指示( とおりに・どおりに )動かなければならない。
- この映画は以外にも神話( をもとに・に沿って )作られたということだ。
1.をもとに、2.沿って、3.とおり、4.沿って、5.沿う、6.どおりに、7.をもとに
「~とおりに」「~に沿って」「~に基づいて」「~をもとに」
「~とおりに」「~に沿って」
「~とおり(に)」「~どおり(に)」は既存のものや模範となるものと「同じ」ようにすること、「~に沿って」は方向を合わせそばで動く、抽象的な意味でも使います。
- まずは、私のやるとおりにポーズをしてください。
- 川に沿って散歩します。
- 学校の教育理念に沿った教育方針で教えます。
「~に基づいて」「~をもとに」
「~に基づいて」は主に考え方の土台を設定するものです。これに対し「~をもとに」は、原型や材料、ヒントなどを設定するものです。
- 戦略方針に基づいて、各自の行動計画を立案する。
- ドラえもんをもとに、新しいキャラクターを考案した。
〔参考〕生成AIの作画
ちがいがよくわかります。
以上、日本語能力試験対策N2文法総まとめ(三修社)などを中心にまとめました。
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