「~とおりに」「~に沿って」「~に基づいて」「~をもとに」〔N2文法〕

「どおり」「沿って」「基づいて」「もとに」

基準、参考を示す表現である「~とおりに」「~に沿って」「~に基づいて」「~をもとに」について検討しましょう。

『木の葉の魚』安房直子 から

「日語総合教程第五冊」での「とおり」初出は以下になります。

「うちのアイに、お婿さんを探しておくれ。ご覧のとおりの貧乏人で、仕度はなんにもしてやれないが、嫁入りの時には、とっときの道具を一つ持たせてやるつもりだから」
第5課p116『木の葉の魚』安房直子
「ご覧のとおり」は「見たそのまま」、「とおり=通り」は「同じ状態」という意味です。

問題

まずは問題をやりましょう。正しい方を選んでください。

  1. ひらがなとカタカナは漢字( に沿って・をもとに )作られました。
  2. 道路に( どおりに・沿って )花が咲いている。
  3. 写真の( とおり・もとに )きれいな景色だった。
  4. 会社の行動指針(  にとおり・に沿って )行動しなければならない。
  5. 彼の作文はテーマに( 沿う・基づく )ものではなかった。
  6. 試合では監督の指示( とおりに・どおりに )動かなければならない。
  7. この映画は以外にも神話( をもとに・に沿って )作られたということだ。

1.をもとに、2.沿って、3.とおり、4.沿って、5.沿う、6.どおりに、7.をもとに

「~とおりに」「~に沿って」「~に基づいて」「~をもとに」

「~とおりに」「~に沿って」

「~とおり(に)」「~どおり(に)」は既存のものや模範となるものと「同じ」ようにすること、「~に沿って」は方向を合わせそばで動く、抽象的な意味でも使います。

「とおりに」「そって」1

  • まずは、私のやるとおりにポーズをしてください。
  • に沿って散歩します。
  • 学校の教育理念に沿った教育方針で教えます。

「~に基づいて」「~をもとに」

「~に基づいて」は主に考え方の土台を設定するものです。これに対し「~をもとに」は、原型や材料、ヒントなどを設定するものです。

「に基づいて」「をもとに」2

  • 戦略方針に基づいて、各自の行動計画を立案する。
  • ドラえもんをもとに、新しいキャラクターを考案した。

〔参考〕生成AIの作画

Ai作画「とおり」「沿って」「基づいて」「もとに」3

               ちがいがよくわかります。

以上、日本語能力試験対策N2文法総まとめ(三修社)などを中心にまとめました。

 

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