「~込む」タイプの複合動詞について整理しましょう。
「こむ」(込む/混む)の意味
「こむ」(込む/混む)には大きく分けて三つの意味があります。
- 人やモノが(せまい場所に)たくさんつまる。
- (あるところに)入れる、はいる。
- 十分~する、すっかり~する。
「V+込む」の形の複合動詞の形になっても、基本的には上記3つの意味を引き継いでいます。以下、意味ごとに整理しましょう。
1.-(1)人やモノが(せまい場所に)たくさんつまる
「電車が混む」のようにせまい空間にたくさんのモノが入っている状況は「混」の字を使います。この状況を抽象化すると「込む」となります。さらに、必ずしも限られた空間ではなく、「ものが多い」ことを表すように意味が広がります。
イメージ図 | 用法 | 複合動詞 |
![]() | 電車が混む 手の込んだ加工 | 詰め込む 押し込む 吹き込む |
![]() | 負けが込む |
・一夜漬けで単語を詰め込もうとがんばったが翌日になると忘れてしまった。
・引き出しに下着を無理に押し込んだら閉まらなくなった。
・うぶな新人によからぬ知恵を吹き込む悪い先輩。
・引き出しに下着を無理に押し込んだら閉まらなくなった。
・うぶな新人によからぬ知恵を吹き込む悪い先輩。
2.あるところに(入れる/入る)
「こむ」に動きが加わります。特定の場所に外部から入ってくるイメージです。
イメージ図 | 複合動詞 | |
![]() | 書き込む |
入り方はさまざまですが、「外→内」への方向性は共通です。

「書き込む」「突っ込む」「落ち込む」など
・教科書の余白に書き込みする。
・雨が降ってきたので近くのカフェに駆け込んだ。
・電車のドアが閉まる直前に滑り込んだ。
・車がガードレールに突っ込んだ。
・雨が靴下に染み込んで気持ち悪い。
・試験に失敗しても落ち込むことはない。
・雨が降ってきたので近くのカフェに駆け込んだ。
・電車のドアが閉まる直前に滑り込んだ。
・車がガードレールに突っ込んだ。
・雨が靴下に染み込んで気持ち悪い。
・試験に失敗しても落ち込むことはない。
3.十分~する、すっかり~する
中に入ってきたものによって、埋め尽くされるイメージの言葉です。
イメージ図 | 複合動詞 | |
![]() | 信じ込む |
・彼女は今でもサンタクロースの存在を信じ込んでいるらしい。
・退職すると急に老け込む人と、急に若返る人がいる。
・彼女は失恋してから、塞ぎ込んでいる。
・オフシーズンの走り込みが大切だ。
・肉と野菜を一晩弱火で煮込む。
・次年度は売り上げ100%増を見込んでいる。
・難題に直面しても、考え込むよりまず動くことだ。
・退職すると急に老け込む人と、急に若返る人がいる。
・彼女は失恋してから、塞ぎ込んでいる。
・オフシーズンの走り込みが大切だ。
・肉と野菜を一晩弱火で煮込む。
・次年度は売り上げ100%増を見込んでいる。
・難題に直面しても、考え込むよりまず動くことだ。
以上、日语综合教程第五册、三省堂国語辞典第八版などを参考にしました。
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