「気」のつく表現〔N1語彙〕

「気」のつくN1語彙

「気」のつく表現についてまとめます。

問題

 まずは問題です。(    )内に入れるのに適当なもの以下から選んでください。

気にいらなく   気安く    気の遠くなる   気心   気まぐれ
気合い      気が散って  気に障る     気長   気がある  

(1)図書館では、人の話し声がすると(    )本が読めなくなる。
(2)いったん嫌いになると、その人のやることなすこと(    )なる。
(3)子どもの成長が少し人より遅くても、(    )に成長を待てばよい。
(4)漫才コンビは、お互い(    )が知れた仲かというと、案外そうでもない。
(5)アメリカ大陸を歩いて縦断するなんて(     )ような話だ。
(6)あの先生は毎週言うことが変わる。自分勝手で(     )なので学生が苦労する。
(7)朝の通勤列車でいつも僕の前にすわって私を見ている女性がいる。もしかして私に(     )のではないだろうか。
(8)レスリングの試合で最後に勝敗を決めるのは体力や技術ではない。 (    )だ!
(9)彼は誰にでも(    )話しかけるので、友人が多い。
(10)申し訳ございません。何かお(    )ことでも申し上げたでしょうか。

 

解答:(1)気が散って、(2)気にいらなく、(3)気長、(4)気心、(5)気の遠くなる、(6)気まぐれ、(7)気がある、(8)気合い、(9)気安く、(10)気に障る

「気が~」「気を~」「気に~」

気がある①そのことに関心がある、②恋愛感情を持っている「彼、あなたに気があるんじゃない?」(⇔気がない)
気が利く①細かなことまで気がついて行き届く「お茶をどうぞ」「おっ、気が利くね」②洗練されているようす「宣伝文句も気が利いている」
気が散るまわりのことが気になって、一つのことに集中できなくなる。「気が散って本が読めない」
気が向くそのことを(したい/してもいい)という気持ちになる。「気が向いたら遊びに来てください」
気が遠くなる①意識がぼんやりする、②常識では考えられないほど規模が大きかったり隔たっていたりする。「気が遠くなるような大金」
気を配るあれこれと気をつかう。「相手の目に入らないような場所の、小さなことにも気を配っておくことがおもてなしの基本です。」
気に障る相手の言ったことやしたことを不愉快に思って感情を害する。「あなたのちょっとした行仕草が、彼の気に障ったのかもしれない。」
気にくわない気に入らなくて不愉快だ。「彼のやることなすこと、すべて気にくわない。」
「気がある」「気が散る」「気が遠くなる」

「気がある」「気が散る」「気が遠くなる」

「気~」(名詞)

気合い①やろうとする気持ち、②精神を一つの事に集中して事に当たる。「気合いを入れて試合に臨む」
気心気持ちや性質。「気心の知れた友人同士の旅は楽しい。」
気兼ね人に遠慮して、自分の気持ちをおさえること。「家族に気兼ねして、タバコはベランダで吸うようになった。」
気立て(おもに子供・女性について)すなおでやさしい思いやりのある気持ち。「気立てが良くて親切な女性」
気品その人(モノ)の、振る舞いや表面などにそなわって自然に現れ出る、上品な感じ。「この絵には作者の気品が感じられる」

「気~」(形容詞、形容動詞)

気安い楽な気持ちで(いられる/つきあえる)ようす。「気安い友だち」「気安く話しかける」
気掛かりどういうようすであるか、気にかかること。「試験の結果が気掛かりで夜も眠れない。」
気まぐれ①気の変わりやすい様子、「あの先生は気まぐれで困る」②その時の思いつき「あの店の名物は『シェフの気まぐれサラダ』だよ。」
気さくだれにでも気軽にうちとける様子。「気さくな性格」
気長気が長いこと、気持ちをゆったりしていること。「気長に待つしかない」

 

 以上、キクタン日本語【日本語能力試験N1】アルク社刊、日语综合教程第五册(上海外语教育出版社)などを参考にしました。

 

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