「処置」「処理」「処分」「始末」の違いについて考えましょう。
「処置」「処理」「処分」「始末」
「処置」
「処置」とは、対策を立て、適切な方法をもって事に当たること。「応急処置」「虫歯の処置」などのように、傷や病気の手当の際にも使います。

処置する
傷口は、看護師がすぐに処置してくれた。
火災現場で負傷者への処置が優先された。
緊急時の適切な処置が求められる。
感染症にかかったため、医師の処置を受けた。
犯人は逮捕後、法律に基づいて処置された。
「処理」
「処理」は、物事を取りさばき、すっかり片をつけること。「処置」が取り扱い方そものを指すのに対し、「処理」は結果を出してけりをつけるまでをいう。

ごみ処理 仕事を処理
- 毎朝、メールを処理するのに1時間かかる。
- この書類は総務部で処理してください。
- ゴミを適切に処理しないと環境に悪影響を与える。
- クレーム処理の対応が丁寧だった。
- コンピューターが大量のデータを処理する。
「処分」
「処分」は、不要な物を捨てたり、売ったりして整理すること。また、人に対しても、規則などを破った場合にしかるべき罰を与えてけじめをつけることをいう。結果的になくしてしまうということで、「処置」「処理」より使える範囲が狭い。

処分される
校則違反をした生徒が停学処分を受けた。
不要な書類をすべて処分した。
法律違反の行為には厳しい処分が下される。
社内規定に違反した社員が懲戒処分となった。
毎年年末に不要品を処分してスッキリする。
「始末」
「始末」は、ある物事に決着をつけること。口語的なニュアンス強く、(好ましくないものに)強引に決着をつける、というイメージがある。

始末する
ペットの糞は、必ず飼い主が自分で始末してください。
問題の責任を取って自分で始末した。
彼のミスを私が始末する羽目になった。
事件の証拠を始末してしまったようだ。
使った道具はきちんと始末してください。
「処置」「処分」「処理」「始末」用法まとめ
それぞれの用法と接続を以下に整理します。

「処置」「処理」「処分」「始末」用法まとめ
以上、使い方の分かる類語例解辞典(小学館)などを中心にまとめました。
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