みんなの日本語(初級2)第48課 教案Tips

みんなの日本語第48課

みんなの日本語(初級2)第48課の重要ポイントについて解説します。

ヴォイスについて

みんなの日本語第48課では「使役」を学びます。「使役」は第37課で学習した「受身」とともに、日本語における代表的なヴォイス表現です。

受身と使役(ヴォイス表現)

受身と使役(ヴォイス表現)

ヴォイス(Voice)とは

ヴォイス(Voice)について再確認しておきましょう。「AがBをなぐる」という表現には少なくとも2人(AとB)が関連しています。このようにあるコトガラには複数のメンバーが関係しています。その複数メンバーのうち誰の角度から、あるいは誰の声(Voice)を代表してそのコトガラを述べるかがヴォイスということになります。

ヴォイス(Voice)という文法範疇は、誰の立場から、すなわち誰の声(Voice)を使ってその文を述べるかということ

です。そういった意味で、授受動詞「~てあげる」「~てくれる」や、「教える」「教わる」の違いもヴォイスの違いということですね。

使役

作り方

使役動詞作り方

使役動詞作り方

Ⅰグループは「i→a」、Ⅱグループは「ます→させます」、カ変:こさせます、サ変:させます、となります。

文型

みんなの日本語第48課の文型は以下の2つです。

  1. 息子をイギリスへ留学させます。
  2. 娘にピアノを習わせます。

これらは「息子がイギリスへ留学する」という他動詞文、「娘がピアノを習う」という自動詞文の使役形という比較になります。

自動詞文の使役

  • 子どもが遊ぶ。
  • 親が子ども(を/に)遊ばせる。
自動詞文の使役

自動詞文の使役

自動詞文の場合、「母親が子どもに遊ばせる」「母親が子どもを遊ばせる」どちらでも大丈夫です。

他動詞文の使役

  • 子どもが英語を習う。
  • 親が子ども(×を/〇に)英語を習わせる。
他動詞文の使役

他動詞文の使役

他動詞文の場合、「を」を重複して使えないので「母親が子どもに頭を洗わせる」だけが正しい表現になります。

~させていただけませんか

目上の人に「私に…させてほしい」とお願いする敬語として非常に敬度の高い表現になります。

  • しばらくここに車を止めさせていただけませんか。〔48課例文5〕
  • いい先生を紹介していただけませんか。
  • 友だちの結婚式があるので、早く帰らせていただけませんか。

 

以上、考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法」原沢伊都夫著、初級を教える人のための日本語文法ハンドブック(以上スリーエーネットワーク社刊)、中国語の文法スーパーマニュアル 古川裕著(アルク社刊)を参考にまとめました。

 

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