みんなの日本語(初級2)第45課の重要ポイントについて解説します。
「~場合は」「~のに(逆接)」
「状況設定」の「~場合は」、「逆接」の「~のに」を学びます。「~場合」は第23課の「~とき」、「~のに」は第25課の「仮定的逆接」の「~ても」などと比較して導入するのはいかがでしょう。
- カードをなくした場合は、すぐカード会社に連絡してください。〔第45課文例1〕
- 図書館で本を借りるとき、カードが要ります。〔第23課文型1〕
- 約束をしたのに、彼女は来ませんでした。〔第45課文例2〕
- 雨が降っても、出かけます。〔第25課文例2〕
「~場合」と「~とき」
「~場合は」は状況の設定、「~とき」は時の設定をします
「状況」が生じるためには多くの場合「時の観念」が伴うため、ほとんどのケースで入れ替えが可能です。
- カードをなくした場合は、すぐカード会社に連絡してください。〔第45課文例1〕
- (カードをなくしたとき、すぐカード会社に連絡してください。)
- 図書館で本を借りるとき、カードが要ります。〔第23課文型1〕
- (図書館で本を借りる場合は、カードが要ります。)
「~場合は」しか使えないケース
時間観念のない「状況設定」では「~場合は」しか使えません。
- 日本の場合は諸外国と事情が違うので、一概に比較はできない。
- 彼女の場合は特殊事情があって、ご覧の結果になりました。
「~とき」しか使えないケース
特定の確定した時(過去および完了)を設定する以下のような場合は、「~とき」しか使えません。
- 列車が新横浜を過ぎたとき、急に雨が降り出した。
- 私が若いときは、まだパソコンがなかった。
- トイレに行ったとき、スマホを忘れたようだ。
「のに」と「ても」
- 約束をしたのに、彼女は来ませんでした。〔第45課文例2〕
- 雨が降っても、出かけます。〔第25課文例2〕
「~のに」
「~のに」は「事実的な逆接」を表します。つまり「約束をした」という事実に反する結果であったことを示します。この時、
「~のに」で表される「事実的逆接」は、事実に対して予想が違った驚きや不満を含意します。
- 3か月ダイエットをしたのに、ほとんど瘦せなかった。
- この桃は高かったのに、全然甘くない。
- 誠君は5歳なのに、九九を言えるそうだ。
「~ても」(第25課既習)
「~ても」は「雨が降っても~」のようにまだ実現していない前件に対して「仮定的な逆接」を表します。
- 雨が降っても、運動会は行われます。
- お金がなくても、スマホで買い物ができます。
- たとえ不合格でも、くよくよする必要はありません。
NEXT
BACK

みんなの日本語(初級2)第44課 教案Tips
みんなの日本語(初級2)第43課の重要ポイントについて解説します。 ~すぎる、~やすい、~にくい ~すぎる ます形、形容詞に接続して「過剰に/程度を越えて~する」という意味を表します。 あの人は お酒を 飲みすぎますね。 ...
コメント