「ゆっくり」「そろそろ」「ゆるゆる」の違いについて考えましょう。
「ゆっくり」「そろそろ」「ゆるゆる」
- ゆっくり歩く
- そろそろ歩く
- ゆるゆる歩く
少しずつゆるやかに行動する様を表すという意味があることでは共通していますが、ニュアンスが異なります。
ゆっくり
- ゆっくり歩く。①
- 今、出発すればゆっくり歩いても十分間に合いますよ。②
- どうぞ、ゆっくりしていってください。③
①②が「少しずつゆるやかに行動する」意味ですが、②の例でも分かるように「ゆっくり」には「ゆとりを持つ」というニュアンスが含意されます。
そこから③の用例のように、「リラックスしてのんびりする」という意味合いでも使うようです。
そろそろ
- そろそろ歩く。③
- 病み上がりだから、そろそろと立たないと 眩暈がしますよ。④
- そろそろ行きましょうか。⑤
④の例文ように「そろそろ」には静かに、いたわるように、慎重に行動するというニュアンスが加わります。
⑤の「そろそろ行きましょう」は、行かねばならない時間にゆっくりと近づきつつあるので、安全をみて出発しましょう、という気持ち発話されます。
ゆるゆる
- ゆるゆる歩く。⑦
- 台風9号はゆるゆると北上中です。⑧
- このズボンはゆるゆるだ。⑨
⑦⑧の「ゆるゆる」は、逆に「周囲の環境その他に煩わされることなく」つまり「自分の意のままに」というゆったり感がかもし出されます。台風も別に意思があるわけではないですが、気まぐれに進んでいるかのようにゆったり動くというイメージになります。
⑨や「規則がゆるゆる」というような言い方は、「周囲を気にしない」→「だらしない」イメージにつながっているような気がしませんか。
まとめ
以上まとめます。

「ゆっくり」「そろそろ」「ゆるゆる」まとめ
以上、三省堂国語辞典第8版、新明解国語辞典第8版などを参考にしてまとめました。
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