「きつい」と「かたい」の違いについて考えましょう。
「きつく結ぶ」と「かたく結ぶ」は同じですね。
見た目は同じですが、「きつく結ぶ」と「結ばれたモノは締め付けられます」が、「かたく結ぶ」では「結び目自体がきつい」ので、結ばれたものの状態は表していません。
この場合の「きつい」と「かたい」の違いは何ですか?
「きつい」は「自由に動ける空間的ゆとりが少ないこと」、「かたい」は「強い力が加わって形が変わりにくいようす」を示します。
「きつい」と「かたい」の違い
「きつい」は「自由に動ける空間的ゆとりが少ないこと」、「かたい」は「強い力が加わって形が変わりにくいようす」を示します。
「きつい」について
- ① 身体的きつさ :「きつい仕事」
- ② 精神的きつさ :「きつく叱る」
- ③ 空間的きつさ :「きつく結ぶ」
①②③それぞれ反対語は「楽な」「やさしい」「ゆるい(緩い)」となります。まとめると以下のようになります。
「きつく結ぶ」と「かたく結ぶ」
上記の内「空間的にきつい」状態が「きつく結ぶ」です。
- きつく結ぶ
- ベルトがきつい
- 靴がきつい
- このエレベーターは10人乗るときつい
すべて、締め付ける(人が大勢乗る)ことによって、その対象者のゆとりがなくなることを示します。
かたく結ぶ
「かたく結ぶ」は「きつく結んだ」結果、その結び目が「かたく、ほどけにくくなっている状態」を「固い」と判断した特異的な表現です。(「ベルトがかたい」「靴がかたい」とはいいません)
まとめ
以下にまとめます。
以上、「違いをあらわす基礎日本語辞典」(森田良行著)角川ソフィア文庫 などを参考にさせていただきました。
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