時間間隔を表す「~ごと」と「~おき」の違いについて考えましう。
「ごと」と「おき」の違いは?
「ごと」は「毎」であり、時間をある単位で区切る言い方で、「おき」は「間をおく」ことで、ある時間をおいて繰り返すということ。
くり返し時間単位を、見方を変えて表現する方法です。図にすると以下のようになります。
今日、例えばスーパーの大売り出しのようなイベントがあるとして、今後二日に一回の頻度で繰り返されるとします。このとき、
- 二日単位で区切ってくり返し → 二日ごと
- 間をおくのは一日 → 一日おき
ということになります。
三日に一回、四日に一回になっても、基本的には同じです。
「おき」で議論の生じるケース
ところが、七日に一回ぐらいになってくると、「七日ごと」は問題ないのですが、本来「六日おき」のところを「七日おき」と言う人が多数派になるようです。
以上は「三省堂国語辞典第八版」の「おき」の以下の説明部分によっています。
「七日おき」は「一日おき」と同様に考えれば、「一日・九日・十七日…」のようになりそうだが、実際は、「一点と一点の間に七日ある」ととらえて、「一日・八日・十五日…」、つまり「七日ごと」をさすことが多い。(三省堂国語辞典第八版より)
一般に、
繰り返す単位期間中のイベントの長さの割合が小さくなると「ごと」=「おき」
になるようです。
オリンピックは「3年おき」それとも「4年おき」?
- オリンピックは4年ごとに開催される。①
- オリンピックは3年おきに開催される。②
- オリンピックは4年おきに開催される。③
①は問題ないと思うのですが、1年の単位をひとまとまりにして考えて②と言う人、オリンピックの開催期間は数週間で点のような時間なので④が正しいという人、さまざまです。
私個人としては、③の方がいいななと個人的には思いますが、いちばんいいのは、誤解を生じる言い方を避けて
- オリンピックは4年に1回開催される。
がよいと思います。
「おき」は「間をおく」ことに着眼した言い方
最初に戻って「おき」というのは「間をおく」という行為が重要なので、
街路樹は10メートルおきに植えられている。
というような、間があってはじめて意味がある、というようなことを表現するのに適しているような気がします。
以上です。
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