「ぎりぎり」と「すれすれ」の違い

波乗り「ぎりぎり」「すれすれ」

 「ぎりぎり」と「すれすれ」の違いについて考えましょう。

「ぎりぎり」と「すれすれ」の違い

「ぎりぎり」は良い状態の中で限界に近づいた状態。「すれすれ」は物理的にきわめて近いこと、もしくは、そこを超えると悪い状態になるという限界に近づいた状態。
 きわどさという意味では同じレベルなのですが、「ぎりぎり」はOK領域で最低線、「すれすれ」はそこを超えると悪くなる最低線。
 
  • ぎりぎりまで待った。(OKの最低線)
  • 犯罪すれすれの行為。(そこを超えると犯罪)
  • (ぎりぎりで/すれすれで)合格した。(合格最低線、下回ると不合格)
 図で示すと以下のようになります。
「ぎりぎり」と「すれすれ」概念図

「ぎりぎり」と「すれすれ」概念図

 「すれすれ」はBadの最高点ではありません。「ぎりぎり」と同一線上でGoodなのですが、「もう少しで悪い領域に入るところだ」という観点で見ているということです。

「すれすれ」はBadを意識した「ぎりぎり」

「すれすれ」はBadを意識した「ぎりぎり」

ぎりは「限」、すれは「擦れ」

飛行機の機体が地面と接触した絵 ぎりぎりは「限(ぎり)」を、すれすれは「擦れ」をそれぞれ重ねたものですから、ぎりぎりは「限界」、目標達成や課題解決、努力の結果などについて言及する場面でよく使われるので「良い領域での限界」を示す意味となります。これに対して「擦れ擦れ」はもともと物理的に近いことを示しており、

・飛行機が海面すれすれを飛んだ。

 これだと問題ないですが、実際に「擦って」しまうと飛行機なら「事故」、身体なら「痛い」物なら「傷がつく」ということになりますから、その限界を超えてしまうと悪いことになるという境界を示すイメージが作られたと言えそうです。

「ぎりぎり」「すれすれ」の例文

 「ぎりぎり」「すれすれ」の例文です。

ぎりぎりすれすれ
・ぎりぎりまで待った。・地面すれすれに鳥が飛ぶ。
・ぎりぎり間に合った。・人とすれすれですれ違う。
・ぎりぎりの線で譲歩した。・容器すれすれに液体を満たす。
・ぎりぎりまで交渉した。・違反すれすれの行為。
・締め切りぎりぎりで提出した。・犯罪すれすれの行為。

以上です。

 

 

 

 

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