「素晴らしい人」「素敵な人」そう言ってほめてもらいたいのは誰しも同じ。ただ「素晴らしい(すばらしい)」と「素敵(すてき)」では少しニュアンスが異なります。「すばらしい」と「すてき」の違いについて考えましょう。
客観的か主観的か?
「すばらしい先生」といえばだれもが認める業績や教育実績を持った先生。それに対し他の人には認められていなくてもあなたが魅力的だと思えば「すてきな先生」。
つまり「すばらしい」は客観的な判断、「すてき」は主観的な判断です。
内面的か外見的か?
「すばらしい」は外見的な良さと共に外から見てもわからない内面的な良さも形容します。これに対し「すてき」で形容されるものは外見で判断できるものがほとんどです。
「すばらしい頭脳」は言いますが「×すてきな頭脳」は言いません。「すてきな髪型」とは言いますが、「×すてきな頭脳」は言いません。
超越的か庶民的か?
「すばらしい」と言えるのは、すくなくとも話者にはたどりつけない、つまり話者のレベルを超越しているような事象です。「すばらしい豪邸」「すばらしい演技」「すばらしい財産」…。
「すてき」は話者にもたどり着くことのてきる庶民的なもの、「すてきなハンカチ」「すてきなサンダル」「すてきなスマホケース」のようなものです。
「すてきな豪邸」「すばらしいハンカチ」などとはあまり言いません。
まとめ
以上まとめます。
(以上、気持ちをあらわす「基礎日本語辞典」森田良行著 角川文庫などを参考にさせていただきました)
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